社会

「代々木上原の外国人/ゲイは質がいい」 ひとに優劣をつけ、悪ノリで誤魔化すことのおぞましさ

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「TOKYOWISE」より(※引用発言箇所は現在削除済み)

TOKYOWISE」より(※引用発言箇所は現在削除済み)

先日Twitterのタイムラインにあるウェブ記事へのリンクが流れ込んできた。何の気なしにクリックして読んでみたところ、途中から唖然とし、その後しばらく気持ち悪さがぬぐえなかった。

・THE オシャレタウン 「代々木上原」の真実

昨年10月に「東京カレンダー」のウェブで始まった、年齢を重ねるごとに東京を転々と引っ越していく架空の人物・綾の視点を通し、各回ごとに住んでいる街について語るエッセイ風の連載が注目を浴びていた。リンク先の記事は、「上原在住歴25年の辛口スタイリスト、ふちがみゆうき氏」と共に代々木上原を巡り、東カレ連載のように「面白がって街をこきおろしたりアゲたりして紹介する」という程度のノリで書かれたものだ。

今回問題にしたいのは、そういった悪ノリについて、ではない。上原を褒めるため突如として引き合いに出された、

「上原に住んでいる外国人は質がいい」
「上原のゲイは質がいい」

という文言だ。わたしは、この一文を読んだとき、自分の内の喉の肉から粘液がいつまでも剥がれないような、不快が止まなかった。外国人とゲイを外部から優劣で価値付けるこの言葉を改めて打ち込んでみると、おぞましさに身悶えする。出自、人種、性別など変えようのない属性をもとに貶めるのは、明らかに差別表現だ。

しかし、Twitterで検索をしてみると、この表現が問題にされている様子はほとんどないことにも驚いた。この発言の何か問題なのか、まとめてみたいと思う。

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鈴木みのり

1982年高知県生まれ。集英社『週刊プレイボーイ』編集者にナンパされ、2012年より雑誌などに記事を寄稿しはじめる。2017年より『週刊金曜日』書評委員を担当。第50回ギャラクシー賞奨励賞受賞(上期)ドキュメンタリー番組に出演、企画・制作進行協力。利賀演劇人コンクール2016年奨励賞受賞作品に主演、衣装、演出協力などを担当。2012年よりタイ・バンコクでSRSを受けるMtFを取材中。(写真撮影:竹之内裕幸)

twitter:@chang_minori

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