家族

「介護の予算を削ってでも、子育てに金を注げ」はなぜ暴論か 介護もまた「女性の問題」である理由

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「平成26年度国民生活基礎調査」によれば、全世帯(単身世帯、夫婦のみ世帯、親と未婚の子のみの世帯、三世代同居世帯、その他の世帯)のうち、65歳以上の者のいる世帯は46.7%にものぼります。中でも65歳以上の者のみ、つまり高齢者の独居もしくは夫婦という世帯は他のどの世帯タイプより多く、全体の51.7%となっています。

同調査では、65歳以上の者の人口は3432万6千人と推計しています。そのうち「子と同居」の者が1394万1千人(65歳以上の者の40.6%)で最も多く、次いで「夫婦のみの世帯」(夫婦の両方又は一方が65歳以上)の者が1304万3千人(同38.0%)、「単独世帯」の者が595万9千人(同17.4%)となっています。この中でも、女性は68.0%が単独世帯、いわゆる独居老人であり、要介護者発生率も年齢が上がるにつれ、女性の方が高い点に注意を払う必要があります。

女性の要介護者の発生率は、65〜69歳2.0%、70〜74歳4.7%、75〜79歳11.9%、80〜84歳27.4%、85〜89歳48.5%、90〜94歳68.4%、95歳以上81.7%となっており、いずれも男性より高い率を示しています。

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古谷有希子

ジョージメイソン大学社会学研究科 博士課程。大学院修了後、ビジネスコーチとして日本でマネジメントコンサルティングに従事したのち、渡米。公共政策大学院、シンクタンクでのインターンなどを経て、現在は日本・アメリカで高校生・若者の就職問題の研究に従事する傍ら、NPOへのアドバイザリーも行う。社会政策、教育政策、教育のグローバリゼーションを専門とする。

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