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先輩ママのネガティブな次回予告「産まれてからの方がもっと大変だよ」は何を意味しているのか

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(C)messy

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「あれ?この子、こんなに親しかったっけ?」
「この人とはこんなに頻繁に連絡取る仲だったっけか?」

昨年、私が妊娠した時に感じた、率直な疑問だ。
妊娠が判明し、つかず離れずの関係(たまに「元気?」と連絡を取る程度)の友人や知人にLINEでその報告をした時のこと。

独身の友人や、既婚でも子供のいない友人は、この時のやり取りが「おめでとう!身体大事にしてね!」であっさり終わったが、子持ちの友人たちは、その日からやたらとぐいぐいメッセージを送ってくるようになった。

「予定日いつ?」
「今何カ月なの?」
「つわりはひどい?」

妊娠・出産経験者として、新米妊婦の身を案じてくれているのかと思った。
しかし、どうやらそれだけではないのだ。

「これからどんどんむくみ酷くなるよ」
「体重管理するのまじで大変だよ」
「臨月になると、内診が死ぬほど痛いよ」

 少しずつ私の中に違和感が芽生え始めた。
彼女たちは、聞いてもいない「次回予告」をなぜか口々に語り始めるのだ。
それも、ネガティブな内容ばかり。

こちらからもう連絡を取りたくはないと思ったけれど、妊娠期間、子持ちの友人からは「どう?」の連絡が頻繁にあった。

安定期を過ぎた頃、これは私の身を案じてくれている連絡ではない、と確信した。彼女たちは「とにかく自分のことを語りたい」のだ、と。
自分が経験したことを、自分が乗り越えた事実を言いたくて仕方ない。聞いてほしいのだろう。

私はつわりがなかなかキツい妊婦で、つわり以外にも様々な体調変化が訪れ、初めての感覚に戸惑いばかりで、この苦しみは一体いつまで続くのだろう……とどんよりとした毎日だった。

こんな時、欲しかった言葉は「私はコレで楽になったよ」とか、「○週目位で少しずつ落ち着いたよ」とか、そうしたポジティブな体験談だったように思う。

しかし、私が「つわりがひどくて」とLINEで送ると、彼女たちは「あ~~、懐かしい!! 私の時もさ~……」と自分語りを始めるのだった。

そうなると、こちらも気を使わなきゃいけないのかなという気になり、「××のときはどうだったの?」とか質問を投げかけたりする。あちら側からは、また聞いてもいないネガティブな「次回予告」がやってくる。この繰り返しが本当に疲弊した。

今思うと、あの時のやり取りの主人公は、常に「友人側」だったように思う。

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小出 愛

1981年生まれ、学生時代から10年以上スポーツ一本、卒業後はスポーツトレーナーとして第一線を志すも、いろいろあってパチ屋店員に。そこで旦那と出会い、結婚、2016年に第一子出産。プロレスは知らないけど猪木が好き。ママ友ヒエラルキーには入りません。

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