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性犯罪加害者は異常者ではなく「普通の働く人」であることが多い

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Photo by David Goehring from Flickr

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  性犯罪者の実態と再犯防止」によると、決して<普通じゃない特徴を持つ人>が性犯罪加害をしている、と見ることは出来なさそうです。

性犯罪の大半は親告罪です。今回ご紹介するデータは、強姦や強制わいせつでの検挙人員や入所受刑者を対象にした統計結果であって、 “性犯罪を行ったが検挙されなかった者”は含まれていませんが、参考にしてみてください。

加害者の年齢層

昭和60年~平成26年(1985-2014)の30年間ずっと、強姦、強制わいせつの検挙人員は、20代と30代の者が全体の5~6割を占めています。少年の割合は低下傾向、他方、高齢者の割合は増加傾向にあります。もちろん少子高齢化の影響が数字に表れていることも考えられるでしょう。

加害者の職業

では、職業はどうでしょうか。こちらは平成26年における強姦、強制わいせつの検挙人員の職業別構成比です。一般刑法犯と比較してみることができます。

強姦も強制わいせつも検挙人員で最も多いのは「被雇用者・勤め人」でそれぞれ59.4%(強姦)、58.4%(強制わいせつ)と全体の6割近くを占めています。「自営業者・家族従業者」「学生」を合算すると、強姦も強制わいせつも、検挙人員のおよそ8割は何らかの形で働いているか学校に通っていることになります。「無職者」「失業者」は合算しても、それぞれ全体の2割に届きません。一般刑法犯は「被雇用者・勤め人」「自営業者・家族従業者」といった働いている立場の者が全体の半数にも満たないため、それとは対照的です。

加害者の学歴

こちらは平成22~26年類型での、強姦・強制わいせつで入所した受刑者の教育程度別構成比になります。入所受刑者総数のグラフと比較して、強姦、強制わいせつは「中学卒業」の割合が低く「高校卒業」の割合が高めです。また「大学(在学・中退・卒業)」も、入所受刑者総数から見ると全体の7.9%ですが、強制わいせつでは20.2%、強姦では17.4%となっています。とは2~3倍となっています。

精神診断の結果

こちらは平成22~26年類型での、強姦・強制わいせつで入所した受刑者の精神診断別構成比です。強姦も強制わいせつも9割方は「精神障害なし」。受刑者の圧倒的多数は、入所時の診断で精神障害も知的障害も神経症性障害とも見なされていません。

 

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中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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