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キレた夫が突然「離婚だ!」 その背景に横たわっている問題は…

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Photo by Marco FrontSoldier from Flickr

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 離婚に至るには不貞や不仲など、なんらかの事情や予感があることが多いが、そうした予感もないのに突然離婚を切り出される人もいる。その時初めて、これまでの夫婦のあり方でまずかったことや、配偶者への自身の態度などを振り返るも、もう遅い。

「普段優しい夫からの突然の離婚宣言」

 専業主婦のトピ主(女性・年齢不明)には夫との間に2歳の息子と0歳の双子がいる。突然夫に離婚を突きつけられ困っている。トピ主は、家事育児を特に滞ることなくこなし、夫の飲み会も毎度快く送り出していた、夫も夫なりに家事育児を手助けしてくれていたと振り返る。

 夫は「職場は融通が利くからいつでも連絡して」と会社の内線番号まで教えてくれたため、子供が熱を出した時、トピ主は何度か頼ったことがあるという。

「今から考えたらこちらでどうにかするべきだったのですが、当時双子育児に翻弄され冷静な判断が出来ずそれに甘えて連絡をしてしまったのは事実です」

 ある日ほんの些細な事で軽い口喧嘩になり、夫は上記の事を含めもうトピ主も思い出せないくらい昔の事を色々と言ってきた。ヒートアップした夫は家の中をめちゃめちゃにして暴れ、「もう離婚だ、ずっと我慢してた」と出て行ってしまった。連絡しても無視されている。上の息子もパパが大好きなので、トピ主はなおさら困っている。

 義両親に相談してみたところ、トピ主は義実家で「事実無根の極悪人」扱いになっており「話が噛み合わず、また話すら聞いてもらえない」ため、いちいち訂正するのに疲れ諦めた。

 専業主婦という事情もあり、突然の離婚は避けたい。今は完全に1人での育児に参ってきている。どうしたらよいか……という相談だ。

 こ、これはトピ主、相当困っているだろうな……。青天の霹靂すぎるうえにトピ文からは夫にどういう気持ちの変化があったのかまったくわからない。同様の書き込みが相次ぐ中「夫に女が出来たのでは?」「トピ主がよっぽどのことをしたか、小さくても相当な量の蓄積があったことを疑ってしまいます」「あなたの夫は妻にええかっこしいで実は不満だらけで、その鬱憤を自分の親に愚痴るということで耐えていたのが、口喧嘩で爆発したのでしょう」などの分析も多く投稿される。

 トピ主はレスで、夫がなぜ出て行ったのかを考え、今までの自分の態度などを振り返り始めた。

「事前に頼れる人が少ない分、育児ノイローゼにならないようにしよう、と双方で話し合っていたので、どんなに寝不足でも、どんなに体調が悪くても、温かい料理を用意し主人の帰りを玄関で笑顔で迎えるよう努めていました。今となってはそういう事ではなかったんだな…と皆さんのレスを拝見して気付かされました。感謝の言葉が足りなかった、その通りです。きっと夫婦だから分かり合えてるだろう、と笑顔で助けてくれる主人に甘えていました」

 一方で、トピ主は義両親から「極悪人」よばわりされていることの詳細も明かした。義両親はトピ主のことを、

1:日頃、義母の悪口ばかり言っている
2:トピ主から離婚したいと言った
3:夫(との結婚)をお金目当てだと言った

 と思い込んでいるという。だが、どれもトピ主には全く身に覚えがなかった。1については、「出産(帝王切開)の時に双子はNICUへ、私はMFICUに入るため主人以外の面会は控えてほしい、と病院側から言われていたので主人と義両親にそれぞれ伝えていたのですが、当日義両親が多数の親戚を連れて来たため主人と口論になりました。その際に『あなたのご両親と今後上手くやっていける自信が無い』と言った事が大きくなって上記の事になったのかな…と思います」と振り返る。いやこれは義両親のほうが悪いでしょ。

 夫がキレる直接的な原因となった『些細な口論』の内容も明かされる。

「主人の休みの日に義母が突然遊びに来て、我が家のゴミの出し方を指摘した事です。義実家とは違う自治体なのでゴミの出し方の事をアレコレ言われてもどうしようも無いので適当な返事をして流そうとしたのですが引き退ってもらえず、その後に外出の予定もあったので強めに『すみませんが今日は出かけますので』と言ったところ大声で叱られドアをバタンと閉められました。主人は別室で子供を見てくれていたため、声と音に驚いて降りてきました。そこで私が主人に状況を説明すれば良かったのですが、親の事を悪く言われても嫌だろうし…と何も言わず子供部屋に行ったら突然暴れ出しました」

 う~ん、けっこう夫と義母の結びつきが強い印象を受ける。夫婦関係に不満が生じても、この夫は妻との話し合いに出るのではなく、義両親に愚痴っていたのかもしれないなぁ。妻不在のまま、愚痴や悪口がエスカレートし、憎しみが増幅したのかも?

 さらにキレた夫が口撃してきた「思い出せないくらい昔のこと」は2つ。

●付き合い始めの頃にトピ主がデート後、別れ際にメールをしなかった事
●大学時代、トピ主がサークルの友人達と飲みに行く時に夫を誘わなかった事(夫は途中でそのサークルを辞めた)

「どちらもかなり昔の事で、あぁそんな事あったかも…程度の認識でした」

 てかそんな昔のことを不満に思っているなんて、夫は我慢しすぎじゃないですか!? 先のコメントにあったように、ええかっこしいの夫だったのかもしれない。

 ちなみに補足として義母との関係についてもトピ主レスで追記された。もともと義母との関係は良好だったが、妊娠を機に義母のヤバさが爆発していた。

「上の子の妊娠を報告に伺った際に『汚らわしい』『息子が私を裏切る事をする訳が無いから他所の男の子供だ』『育児は絶対に手伝わない』と言われました。ちなみにこの事は主人は知りません。上の子の出産の時も主人を通じてご報告はしましたが何も反応は無しでした」

 うげげえ。息子を奪られたという思いから、義母が夫にトピ主の悪口を吹き込んだ可能性も見え隠れする。いずれにしても、夫はこれまでも妻と対話して解決しようとしなかったように、今回の、離婚という決断に際してすら、トピ主と話し合いをする気配はない。結局、最後のトピ主レスでは「諦めます」と、ある程度、夫なしで子育てする覚悟を持ち始めたトピ主。

「連絡が取れないため難しいかも知れないですが、もし主人から連絡があればその時に主人への労りを伝える努力を欠いた事を全て謝罪しようと思います。ご指摘のように自分の事は棚に上げないよう気を付けようと思います」

 そりゃ夫婦のことなんだからトピ主にも反省する点はあるはずだが、このケース、夫の認識にも多分に問題があると思う。夫婦関係の維持には日常的なコミュニケーションを密に取ること、相手への不満を普段からうまく伝える能力が必要だと痛感させられる。しかし何よりトピ主が心配なのは、専業主婦で小さい子供を3人も抱えているのに夫に出奔されていること。気を確かに、実家やしかるべき公的支援にアクセスしてほしい。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

twitter:@watcherkyoko

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