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「でも」「だって」D言葉を慎めば男のプライドが守られて、女も幸せになれるんですか?

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すれ違ったまま一緒にいたくないよ

前回、誰がやっても非常識な行動を、ことさら男に嫌われる“非モテ行動”だからしてはいけない、と咎められるのはおかしいと書いた。続けて“非モテ口癖”についても考えてみたい。

<今すぐチェンジ! “非モテ口癖”を“モテ口癖”に直す3つのポイント mimot.(ミモット)>

この記事によると、男性に嫌われてしまう非モテ口癖とは、いわゆるD言葉。

「でも」:否定的。自己主張が強そう、話を聞いてくれなさそうな印象を与える。

「だって」:言い訳がましい。

「だから」:相手の意見をシャットアウトする。

うん、やっぱりね。想像通り。またか(ため息)。<自己主張の強そうな女性は非モテですよ>と臆面もなく書き連ねてしまう無神経にはさすがに驚くけれど。

近年、「でも」「だって」「だから」「だったら」「だけど」「ですけど」などの、ローマ字に変換すると「D」から始まる接続詞を『D言葉』と呼んで忌み嫌う風潮がある。D言葉には相手の発言を否定し相手を不快にさせるから使うのやめましょう!と書かれた記事を、筆者はここ10年間で幾度も目にしてきた。

今回の記事においても、「でも」「だって」「だから」といった非モテ口癖は<たった一言だけで彼や職場の人にマイナスの印象を与えてしまいます>と警笛を鳴らしているわけだが、筆者はこの有無を言わさずD言葉をdisる空気に同意する気になれない(っていうか、もううんざり)。

男を否定してはいけない?

誰だって、できれば自分の発言を相手に否定されたくないだろう。ただし、相手というのは他人であり、自分じゃない。それゆえ、会話をする以前の段階で、誤解があったり、勘違いがあったり、そもそも認識が違っていたり、するのだ。そういった前提条件が双方で異なっているからこそ嚙み合わず、話しても話しても話が進まなかったり、ヒートアップして喧嘩になったりするのだし、D言葉はそんな時に多く出てしまうものだ。

残念ながら件の記事では、人はなぜD言葉を使ってしまうのか、については触れられないまま、好感度アップの“モテ口癖”「なるほど」「さすが」「そうだよね」の3つを身に付けることを推奨、<相手の意見を否定したい、自分の意見を聞いて欲しい、喧嘩になりそうになったときにも効果的>とも書かれている。

こんな取ってつけたような言葉を口癖にして好感や親近感を持たれたとしても興ざめだが、相手と会話していて意見が食い違っている(明らかにおかしいことを言われることだってないとは限らない)、前提条件がズレているから話が噛み合わない(自分だけが噛み合っていないと思っている状況ならよりストレス)のに、そこに目を瞑って、自分自身は理解も同意もできない言葉に対して「さすが!」と言うなんて、あまりにもバカげている。そういうのを上辺だけの付き合いと呼ぶんじゃないのか。恋愛のコミュニケーションを、上辺だけの空疎なものにしちゃって、それで満足なのだろうか。

こうした“モテ口癖”が推奨される背景には、男のプライド問題があるだろう。女性から間違いを指摘されたり、違う意見を出されたりすると、男性のプライドが傷つく……という説だ。「でも」「だって」「だから」は、そのプライドを折る言葉なのである。好きな相手として目の前の男性を尊重するのは結構だが、やっぱり「どうして男性のプライドを守らなければいけないんだろう?」と疑問に思う。その見返り、女性側のメリットとして「愛される、守られ、豊かな暮らしが出来る」ということか。上辺のほうが気楽だし……?

D言葉が口をついて出る(あるいは出そうな)時は、そもそも相手との間に何かしらのズレや隔たりが生じている可能性があるわけで、コミュニケーションを凍結させたくなければ、お互いが冷静になり、自分がどういうつもりで相手がどういうつもりなんだか伝え合うことが必要だ。それをせず、相手を持ち上げて「なるほど」「さすが」「そうだよね」と言ったところで、自分の意見や考えや感覚は伝わらないし、話は永遠に噛み合わない。

中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)