“中卒、大検を経て検察官となった久利生公平(木村)。ジーンズにダウンジャケットという法律家としてはラフなスタイルで毎朝出勤。本来であれば内勤が基本の検察官だが、久利生は事件の真相を突き止めるために、常に現場へ足を運ぶ。その型破りな彼の検察事務官・雨宮舞子(松たか子/第二期は北川景子演じる麻木千佳)は、日々、振り回されながらも久利生の姿勢に共感してついていく。また勤務する東京地検城西支部の他検察官たちも、事件解決に向けて共にまい進していく”
それまでの木村さん主演の月9といえばラブストーリーで、ドラマファンの女性たちの期待に応えていました。しかし、今までスポットの当たらなかった“検察官”という仕事をメインにしたことで、多くの男性視聴者も獲得しました。
第1期放送は2001年、実に16年も昔のこと。今ほど働き方が多様化された時代で、クールビズもなかった時代ですから、男性たちは毎日スーツを着て仕事に追われていました。2001年といえば、バブル崩壊後の経済悪化がついに底を打った年でもあります。我慢の連続のような毎日に登場したのが久利生公平。
学歴もない、スーツも着ない。上司の指示なんてまるで無視。久利生にあるのは真実を追い求めようとする熱量だけなのです。このちょい不良を思わせる存在は、たちまち全日本男性の憧れになりました。
男性たちはこぞってキャメルのダウンジャケットを着て、毛先を遊ばせて街を歩きました(ドン引きした女性も多かったと思います)。毎回1話完結というのも飽きっぽいタチのドラマビギナーには見やすかったのでしょうね。
女性も、社会のヒエラルキーに逆らえずに生きる男性たちに呆れている人も多かったと思います。そんな女性の思いを見透かしたように仕上げてきたのが久利生です。夢中にならないはずがありませんよね。