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「注文しない未就学児を入店禁止にしたい」で、また勃発しそうな『非常識な親』論争

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Photo by Brian Brown from Flickr

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 おなじみのベビーカー論争にはじまり、保育園は迷惑物件だ問題、そして飲食店でのお子様連れ禁止論争など、『乳幼児とその親』VS『それ以外』の議論は尽きることがない。

 とにもかくにもこれらは“子供(特に未就学児)はうるさくていうことを聞かない”ために起こっている議論だが、我々ヒトという生物はこの世に生まれ成人するまでに、“うるさくて言うことを聞かない”時期を避けて通ることはできない。いま自分の家の近所への保育園設置を嫌がる成人した大人たちも、かつては“うるさくて言うことを聞かない”子供時代を経てきている。自分たちも子供だったくせに何を言っているのか、と言いたくもなるが、そうではなくこうした議論は、子供がうるさい時期に親がどう対処するかということが主題となって、いつも燃える。

 対立の構図は、『小さな子を持つ親』VS『それ以外』が主で、『それ以外』は、『子を持つ親』がいかに非常識かをdisるのがセオリーだ。対する『子を持つ親』は『それ以外』に寛容さを求める。ときたま『子を持つ親』同士で、どっちが非常識なのかという場外乱闘も繰り広げられる。しかもこの試合のリングに立たされる『子を持つ親』はなぜか9割方、母親というふうに相場が決まっている。

 普段お互いに鬱憤を抱えているので、鎮火しても再び別のところで火の手が上がり、それは永遠に繰り返される。筆者も子を産んで間もない頃は、こうした議論に心を痛めていたものの、最近は「人類が滅びるまで続くんだろうな……」と、少しうんざりしてきた。今回は、最近起こった「未就学児を禁止にするカフェ」論争に近いトピがアップされたので、久しぶりにそういう系のトピを紹介したい。

注文しない未就学児を入店禁止にしたい

 トピ主は40代自営業の女性。家は、親の代からの家族経営のレストラン。カウンターが10数席、4人がけのテーブル席が2席の小さな店だ。ターミナル駅近くの繁華街に面しており、安くて美味しいと評判で、常にお客様は多いのだという。

 ここ10年の間に店の周辺には古い家がなくなり、大きなマンションが立ち並ぶようになった。そのせいもあって、10年ほど前から子供連れのお客様も増えてきた。だがそれを多少迷惑に思うようになってしまったのだという。具体的にはこのような理由からだ。

・通路も人が通れるくらいの狭い店なのに、ベビーカーを広げたまま入る客が多い。通路に荷物しか積んでないベビーカーを勝手に置いて席に座る。畳むようにお願いしたら、すごい顔で睨まれる。

・大人一人、子供二人で来店。4人がけのテーブル席に座って、注文は大人一人分だけ。子供用の取り皿を2つ当然のように要求。うちはそんな用意してないので、茶碗を出したら、睨まれる。

・家族4人で来店。子供は小学生くらいなのに、セットメニュー2人前だけ注文。

「何度も何度も言いますが、うちは小さな店です。安い価格で提供しているのは、こちらの努力です。
座るだけで何も注文しないお客様が増えると、店としてやっていけなくなり、単価を上げる結果になります。
そこで親が引退し、私の代になったら、未就学児やベビーカーの入店を禁止し、その旨を店頭に張り出そうと思っています」

 そう決意しているのだが、親や飲食店関係に勤める友人は「ネットとかで誹謗中傷されるよ」と忠告する。だが、飲食店関係者の集まりでは「45歳の子供を連れているのに子供の分を注文しない」とか「食品を持ち込む客がいる」とかの不満を多く聞くともいう。「狭い店で、ベビーカーや子連れには向かない店が子連れ入店お断りしたら、そんなに不快でしょうか?」という相談だ。

 う~ん狭い店なら物理的にベビーカー厳しいだろうし子供禁止でも良いんじゃないでしょうか。気になるのが、ベビーカーをたたむようにお願いしたり、茶碗を出したりしたら「睨まれる」というところ。本当に睨むだろうか……? むしろ個人的には筆者は子連れだと腰が低くなってしまうのだが……。まあ全員が全員睨むわけじゃないだろうが、「注意されたら睨みつける」人が世の中に存在することも理解できなくはない。こういう書きぶりからおそらくトピ主自身は子連れ客をあまり快くは思っていない様子だ。おそらく、その理由は単価が低いからだろう。『子供に何も頼まない子連れ客』が嫌なんだろうな。店にターゲットやルールがあるように、客も用途や条件で店を選ぶ。静かに食事をしたいというお客さんもいるし、どこにターゲットを定めるかを家族で決めればいいだけの話に思える。

 コメントではもちろん、具体的な解決策が様々に書き込まれたが、やはり『子を持つ親』VS『それ以外』の試合を始めそうな書き込みも散見された。主には『それ以外』による『非常識な子連れ』に遭遇したときの話だ。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

twitter:@watcherkyoko

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