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ロンバケの瀬名が戻ってきたような嬉しい錯覚! 新鮮な木村拓哉を味わえた『CHANGE』を振り返る

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『CHANGE』ジェネオン・ユニバーサル

『CHANGE』ジェネオン・ユニバーサル

 木村拓哉さんの出演した“月9”作品を辿っていく『キムタ9』。8回目は、キムタクが総理大臣になるという意表をついた企画や、同シーズンに放送された『ごくせん』(日本テレビ系)第3シリーズとの視聴率競争など、放送前から何かと話題を呼んだ2008年放送の『CHANGE』を回想したいと思います。

 当時、SMAPはシングル『Triangle』が高校の音楽の教科書に掲載され、2010年から紅白歌合戦のトリを4年連続務めるという偉業を控えていた時期。なんでしょうね、彼らの素晴らしさを語るにふさわしい言葉が思いつきません。全方位、どこから突いても完璧なスターだったんだよなあ……。

永田町に染まらない若き総理大臣が“CHANGE”したものとは?

長野県で小学校の教師をしていた朝倉啓太(木村拓哉)が、不正献金疑惑で避けていた政治家である父親の死をきっかけに、渋々、衆議院議員の補欠選挙に出馬し、見事当選。そして現役の政治家の策略によって、35歳の若さで総理大臣に就任。その秘書を務めるのが美山理香(深津絵里)。政治ど素人の若き総理大臣が「小学5年生でもわかる政治」を信条に政界で奮闘する”

 放送当時の日本の総理大臣は、福田康夫氏が務めていました。任務期間はたったの約1年間。福田氏前後の総理大臣もコロコロ代わり、国民の政治意識が史上最大級に薄まっていた時期です。時を同じくして、アメリカでは初のアフリカ系米国人大統領・オバマ氏がブームに。ドラマタイトルは間違いなく、オバマ氏の演説から取ったものでしょうね。

 ドラマの見どころのひとつは、そんな時代背景が後押しをしています。“小学5年生でもわかる政治”を基準にしていた啓太は、リアル政治家たちの真逆を行くように、まっすぐ政治と向き合っていきました。ど素人であることを恥じず、むしろ国民と同じ目線をいつも忘れることはなく、金や縦社会にまみれることもありませんでした。そんな啓太を見て「ああ、こういう政治家がいれば……!」と感じた視聴者がドラマを選挙活動かのように応援したのです。それでも全話平均視聴率は22.1%と、22.8%の『ごくせん』には僅かに敗北。

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スナイパー小林/小林久乃

文筆家、編集者、エンタメ&テレビドラマ評(コラム)からの愛酒家。出版社2社で女性ファッション雑誌、情報誌の編集部員を経て、まんまとフリーランスに。ライターの先生や地方で講演と楽しいおしゃべり仕事もしてます。静岡県浜松市出身。アラフォーで正々堂々の独身を誇る…。

@hisano_k

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