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【女ひとり家を買う、最終回!】住宅購入を考えるとき、資金計画と同じくらい大事なある“視点”

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 アドバイザーとして家を買い隊メンバーの動向を見守ってきたさくら事務所の大西社長。彼女たちの行動力と決断力に感銘を受けつつも、ひとつだけもっと意識してほしい視点があったそうです。それは「ストックとしての住宅の価値」。

 ストックとはいわゆる「資産」のこと。住宅業界で「ストック住宅」といえば既存住宅を指します。購入するときにストックとしての価値を見極める、とは具体的にどういったことに気をつければよいのでしょうか。

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さくら事務所・大西倫加さん

【プロフィール】
大西倫加 株式会社さくら事務所、代表取締役社長。広告・マーケティング会社などを経て、2004年さくら事務所参画。同社で 広報室を立ち上げ、マーケティングPR全般を行う。2011年取締役に就任し、 経営企画を担当。20131月に代表取締役就任。2008年にはNPO法人 日本ホームインスペクターズ協会の設立から携わり、同協会理事に就任。マーケティングPR全般を担当する。不動産・建築業界を専門とするPRコンサルティング、書籍企画・ライティングなども行っており、執筆協力・出版や講演多数。

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ーー家を買い隊に今後意識してほしい「ストックとしての家を見る」視点とは、具体的にどのようなものでしょうか。

大西倫加さん(以下、大西):みなさんフローの部分はしっかりと計画されているんですよね。フローというのは、不動産でいえば月々の支払いを指します。資金計画は慎重に勉強・検討されている方が多い印象です。でも時間軸を長くとって、将来ストックになったときに物件の価値がどうなるかということに関しては、少し認識不足のように思います。

住宅の価値は常に変化する

大西: たとえば「いまこのマンションの賃料は10万円ぐらいだから、いざというときには賃貸に出せばそれぐらいの収入を見込めるだろう」という見立て。一見、合理性があるようですが、実際は「いざ賃貸に出す」ときが10年後だとして、その頃になっても購入したマンションに10万円の賃料を取るだけの価値があるかというと、それはわからないわけです。

ーー新築不動産の価格は購入後に大幅に価値が下がりますが、最初からストック住宅を購入した場合は、それほど価値は下落しないと考えていました。

大西:それは「不動産市場に大幅な変化がなく」、また「購入物件の建物としての価値が暴落しない」という前提に立った見通しです。管理状況が悪ければ建物のコンディションが急激に悪化することもありえます。加えて、基本的にこれから人口が減っていくので、将来の賃貸需要も現在と同じではないでしょう。

ーーシングル女性にとっては、ライフスタイルが変わったときには売ったり貸したりする出口がないと不安です。将来的に購入した家の価値が大幅に下がってしまったら、住み替えの際に負債を抱えることになりかねません。

大西:リスクばかりにフォーカスしていては、踏み出せなくなってしまいますが、10年後、20年後、ストックとしての物件の価値が変わっていくという認識は必要でしょうね。

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