エンタメ

神田沙也加の夫・村田充が活動休止で巻き起こるヒモコール/結婚で仕事を辞める女性は褒められて、男性は嫌悪されるあべこべ

【この記事のキーワード】
神田沙也加

神田沙也加Instagramより

 今年4月に結婚を発表した、女優の神田沙也加(30)と俳優の村田充(40)。その村田が924日、俳優活動の休止に言及した。東京・下北沢の駅前劇場で927日~102日まで上演予定の舞台『囚人』の主演をもって活動を休止することを発表した。

 自身のブログに「突然のご報告となりますが私はこの『囚人』の千穐楽をもって活動を休止させて頂きます」「休養と 次なる夢への準備期間 そう捉えて頂ければと思います」と綴る形で報告している。

 その「夢」が何なのか明かされていないこと、村田の仕事ぶりを舞台ファン以外はよく知らないことなどから、これを伝えたネットニュースのコメント欄や掲示板では「ヒモ」コールが巻き起こっている。

「休養するほど仕事してないでしょ」
「そんなんで世間は通用しないし やっぱしヒモなんだ」
「(結婚は)金目当てと言われても仕方のないこと、よくするよね」
40歳は働き盛り 何を準備するのかわからないけど世の男に休養なんてない」
「ホント 情けない男」
「売れっ子のお嫁さんもらって いよいよヒモになるんかな 普通は結婚したら夢より現実だけど」
「夢とか言ってる年か?」
「いやいや、休止とかじゃなくて、普通に働こうよ笑」
「年上だし、自分が稼いで少しでも奥さんを助けたいとか思わないのかな。結婚後早々に休業って一般人ならやっていけないけど…」
「神田沙也加純粋そうだから夢を応援したいとかってしばらく頑張ってしまいそう 目が覚めた時は離婚だね」
「神田正輝、なんでしっかり注意しないんだよ。親なら絶対反対するもんじゃないの?」
「結婚して男が仕事休んでヒモ これ最悪じゃないの」
「甲斐性なし過ぎるだろ」

 これらは全部botではない誰かが本当に書き込んでいる言葉。あまりにひどい言われようで村田も神田も大変気の毒だが、何より驚くのは、男性が「働かない」だけで人でなしかのように非難を浴びる現実である。これだけ男女が均等に教育を受ける機会があっても、「結婚(および結婚生活)」という局面になると、途端に男女を性別役割分担で縛りつけようとする社会の目がある。そこでは女性は家庭に入り、男性は仕事を頑張ることが、正しいジェンダーロールとされているのだ。

 いまどき、結婚したからといって、男性がそれまでより仕事を頑張らなければいけない理由なんてあるのだろうか。女性が賃金労働をしていない場合、大人2名ぶんの生活にかかる全額を男性が稼がなければならない。また、夫婦の間に子供が誕生したら、その子の生活費と、養い育てていくための費用も稼ぐ必要がある。男性一人だけで何人分もの生活費を稼ぐのは容易なことではない。しかし女性も収入を得る労働をしていれば、お互いに生活費を出し合えばいいだけのことで、むしろたった一人で生計を立てていた独身時代よりも暮らし向きはラクになりそうなものである。

 一方で、女性は結婚を機に仕事を減らすなり辞めるなりして家庭のために費やす時間配分を増やすことが是とされている。芸能人であっても、夫が仕事でパッとしないことや、妻が仕事を頑張りすぎたことが、離婚の原因になると考えられ、日々いろいろなところで憶測が垂れ流されている。そんなふうにして、マスメディアが「あるべき結婚」のイデオロギーを(おそらく無意識に)強化し続けてきた結果、「あるべき結婚」に縛られる人たちがいる。結婚した男に働かないという選択肢は用意されていないのだ。夫婦ごとの検討と判断があるはずなのに、そのことは考慮されない。

 そしてもうひとつ、「勤労の美徳」もまた、私たちを縛りつける。これは独身既婚を問わない。“働き続ける”ことが通常で、休養のための活動(労働)休止は異常なことだと認識されている。人生は人それぞれ別のもので、体力も体調もメンタルも全員まったく違うものなのだから、本来ならば当事者が自分で「働く」も「休む」も決めていい。すべて自分事なのに、他人と足並みをそろえて一律に働き続けることが通常だという現状のほうが異常なのではないだろうか。

ヒポポ照子

東京で働くお母さんのひとり。大きなカバを見るのが好きです。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。