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毒親から全力で逃げる既婚女性を応援したい、「荒れている長女」の生活より荒ぶる母が怖い小町トピ

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Photo by Yosomono from Flickr

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 トピタイトルにつられ本文を見てみると、タイトルの内容と全然違うことが書かれていてびっくり……小町ではこうしたことがよくある。つまらなそうなタイトルでも、何の気なしにのぞいてみると異様な内容で目が離せなくなったり、逆にそそられるタイトルでも読んでみたら「全然違うじゃん!」とがっかりしたり。今回も、トピ主が非常識な娘の素行に苦しんでいるかのようなトピタイトルに興味を惹かれ、トピ本文を見てみたら、非常識なのはトピ主だった。理想の家族像を娘たちに押し付けるタイプの、かなり身勝手な中年女性だったのである。娘の人生と自分の人生を切り分けられないあたりが、まさに「毒になる親」、毒親とも言える。

生活が荒れてる30代娘のことで相談です。

 トピ主・うずらままさん(女性・年齢不明/50~60代か)には30後半の娘が2人いる。長女は結婚して共働き、子供はいない。次女は専業主婦で2人の子供がいる。今回トピ主は長女のことについて「生活が荒れてます」と、小町に相談のトピ立てをした。

 さて、どう荒れているのか。

「長女夫婦に食べさせたくてお菓子とお漬物と、料理の助けになればと天然のだしパックを持って行ったのですが『お菓子は健康のためになるべく食べない。お漬物は滅多にご飯を炊かないので食べない。だしパックも毎朝お味噌汁を作らないのでこんなに大量にいらない。今日は受け取るが、今後は持ってこないで』と言う始末です」

 長女がご飯(米)を炊くのは多くても週に1回。長女の夫が休みの日の土曜か日曜に朝食だけ、2人とも炭水化物を控えており、夜はご飯もパンも麺も食べないらしい。

「お味噌汁以外の使い道を書いた冊子をだしパックと一緒に渡したのですが『忙しいので普段は手の込んだ料理は作れない』と言う始末です」

 ダブルで「〜と言う始末です」と綴るうずらままさん、憤懣やるかたない様子で続ける。

「確かに忙しいですし、お婿さんの職場優先にしたので通勤時間も電車を乗り継いで1時間20分です。主婦の通勤時間としては信じられません。私は車で25分の通勤時間でした。

お婿さんは土日も三連休もお盆も、大型連休も年末年始も関係ない仕事で、長女とは休みが合いません。
親戚の集まりでも、次女夫婦は来ても、長女のお婿さんだけ来ないこともよくあります。姉妹の夫婦が我が家に集まったことは一度もありません。

たまに長女夫婦と会ったとき『連休中も仕事ですか』『お休みは取れますか』などとお婿さんに聞くと、娘が『カレンダー通りに休めない仕事だって何度も言ってるじゃない!』と切り口上に言われるので話もしにくいです」

 そのうえ、長女夫婦はともに資格取得や習い事に余念がなく、たまに休みが合っても別行動していることも多いため、「おいしい料理を手間暇かけて作って、夫婦でゆっくり食べることもないようです」と、トピ主は嘆く。

「長女は優秀で、語学ができ、海外旅行では通訳として活躍しました。ですが、生活が荒れ、気持ちも刺々しくなってしまいました」

という相談だ。

 トピタイトルに「生活が荒れている」というので、働かず老親に金の無心をするニート娘や、ホストに貢いで借金まみれの娘などを想像したが、この長女の生活のどこが「荒れている」のかよくわからなかった。

 うずらままさん的「荒れ生活ポイント」は、まとめるとこうなる。

・自炊をしないこと(および、炭水化物やお菓子を食べない)
・通勤に1時間20分かかっていること
・親戚の集まりに長女の夫が来ないこと
・長女と長女の夫が休日でも別行動していて「夫婦らしくない」こと 

 う~ん全然荒れてないと思う。同じように思った読者が多いのか、「びっくり」投票が5000超えだ。コメントでも「あなたがおかしいです。夫婦にはいろんな形がある、って理解できないのでしょうね」、「長女さんの生活のどこが荒れているのかわかりません。娘さんが刺々しい態度なのは、トピ主さんにだけだと思います。いつまでも娘さんに執着せず、子離れしてはどうですか?」「フルタイムで仕事されてるようだしお子さんもいないのなら、そういう生活の夫婦多いですよ。娘さんの夫も納得されて二人が仲良く円満なら良くないですか?」と、諭されまくっている。

 しかしこの手のトピ主がこうしたコメントを読んで自らを省みることは、小町においては100パーセントない。案の定、トピ主レスにはデモデモダッテの長文が書き込まれた。

「休みを夫婦で一緒に過ごさず、別行動」
「お婿さんは、自分が休みで長女が仕事の日は夕食を作るそうですが、手早い料理をパパッと作るだけです。簡単な料理ばかりですが、長女は野菜がたくさん取れるなら十分と言ってます。だから、長女はとても痩せてます」
「長女も子供がいれば、私達、親の気持ちが分かるかな…と思うこともあります。子供を持つことの良さを何度話しても、聞く耳を持ちません。お婿さんも子供が欲しくないそうです。でも、お婿さんが本当に長女を愛してるなら、長女に我が子を産んでほしいと思うのではないでしょうか」
「お婿さんがこちらの親戚の集まりに出られないので、長女もあちらの集まりには行かないそうです。『夫婦平等』を掲げてるから『どちらかだけ』ということはしないそうです。でも、子供も持たない、お互いの親戚と会わないなんて、確固たる夫婦関係ではないと思います」
「長女は、お婿さんが最優先ですが、主人がお願いしても、長女の勤務先近くに引っ越さないお婿さん、本当に長女は愛されてるんでしょうか」

 うわぁ~~とんでもなく子離れできていないトピ主だぁ~~。本人は善意のつもりだし、娘のことが「心配」だから「何とかしてあげたい」という感覚なのだろう。大きなお世話である。

 トピ主レスには、引っ越した長女宅に遊びに行きたいと再三頼んでようやく招いてもらったことも書いてあったが、休みをトピ主夫婦の来訪に使うことになった長女の夫に感謝しろ、と長女に言われたことを不満に思い「それなら、お婿さんが仕事でいない日に呼んでくれた方が、こちらも気が楽です」と綴っている。

 というかトピ主レスを見てみると、家に遊びに行きたいと何度もせがみ、子供を産めとしつこく言い、勤務地近くに引っ越すように言ったり、30代後半の娘に対してちょっとうるさすぎである。そりゃ娘の態度も冷たくなるというものだろう。

 さらに次のトピ主レスでは専業主婦で2人の子持ちである次女と、“生活が荒れている長女”との比較を始めた。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

twitter:@watcherkyoko

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