リボ払いってなに?
リボ払いの仕組みも解説しておきましょう。
そもそも、カードでの買い物は、お店に対してはカード会社が立て替えて払ってくれていて、あとからカード会社にその金額を返す仕組みになっています。
第三者に立て替えてもらっていると冷静に考えれば、早く全額を返したい心理が働くのが正常でしょう。でも、一括払い以外に、時間をかけて返す方法いろいろ用意されています。
立て替えた立場からすると、さっさと返さないで返済を引き延ばす人からは手数料をもらわないとやっていられません。別の言い方をすると、クレジットカード会社は、返済を引き延ばす人達の手数料が儲けになるから、商売が成り立つわけです。引き延ばしてくれればくれるほど儲かるので、もっとも返済に時間のかかりやすい方法をオススメしてくるのは当然のこと。それがこの「リボ払い」なのです。
リボ払いとは、たくさん買い物をしても、毎月返す額が5000円とか10000円という一定額で押さえられる、という仕組みです。返すべき額が多ければ、完済はどんどん後に先送りなり、その分手数料もたっぷり払うことになります。「リボ払い」をしてしまった時点で、終わらない返済の旅に出てしまったようなものです。
ありがちな例を挙げましょう。
支払い方法が月々5000円+手数料(実質年率15%)のリボ払いだとします。毎月2万円を1年間に渡ってカードで支払いすると、2万円×12カ月=24万円の利用額になります。でも、毎月5000円しか払っていないので、1年経っても、4分の1の6万円しか返していないことになります。手数料は毎月、【前月末時点での返すべき残高×15%÷12】となり、1年間の総額は15,378円になります。この調子でカードを利用し続けると、返すべき残高がどんどん積み上がっていくので、気が付くと限度額に達していた……なんてこともあるわけです。その時には、手数料が10万円を超えていたという人もたくさんいます。2000ポイントをもらうために1年間で15,378円払いたくはないですよね。返済には数年かかるので、もっと多額の手数料を払うことになり、非常に効率の悪いポイント取得だったということになります。
ちなみに、上の例で、13カ月目にリボ払いに気付き、以降1円もカードを利用しなかったとします。そして、毎月コツコツ返していった場合の以降のリボ払いの手数料が約5万円です。
「いつの間にかリボ」を防ぐには
この問題を未然に防ぐためには、カードの設定を根本から変更することです。「面倒だからまた今度でいいや……」と後回しにしてはいけません。すぐに会員サイトやコールセンターを利用して変更しましょう。
既にリボ払いで返済が始まってしまったものは「手数料ナシの2回払いに変更!」など都合の良いことはできませんので、残高を全額払うしかありません。それができなければ、リボ払いと付き合い続けることになってしまうので、カード以外の家計を調整してでも返すことを検討しましょう。
そして、重要なことは、早めに気付くことです。カードの明細は必ず確認してください。カードの明細はWebで見ることができる上、スマホですぐに確認できます。紙で明細が送られてきた時代であれば1カ月気付かないことも考えられますが、今は、随時更新されるカードの利用状況をマメにチェックできるのです。たった数秒で確認できることを後回しにして、何万円も損するのは馬鹿馬鹿しいと思いませんか?
クレジットカード会社も商売ですし、とても巧妙ですから、リボ払いへの誘導されたことや、初期設定がリボ払いであることに、カードを作る段階では防ぎづらいケースが増えてきました。カードは作った後の付き合い方がとても重要です。カードで現金以上に得をする人と、損をしてしまう人、後者になりたい人なんているわけはありませんから、意に反したリボ払いは絶対に防ぎましょう。いますぐカードの明細を確認するところから始めてください!
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