連載

不平等だ!と憤りながらも「家事」「育児」すべてを夫と分担できない妻の葛藤

【この記事のキーワード】
育児日記

(C)wezzy

「うちの旦那はいっつも靴下裏返しにして洗濯機に放り込むの……!」
「うちなんて、いつも脱ぎっぱなし! 何度言ってもやらないの……!」

 既婚の友人からもテレビの中からも、妻という立場の女性たちの口からはこんな愚痴を、幾度となく聞いてきた。私も結婚前はこんな愚痴も幸せの象徴なのだと思ってきたし、大して深刻に考えたことなどなかったが、結婚2年・母親になって1年の今、これらのことを大問題として捉えている。

 靴下問題は夫あるあるで常にトップクラスに輝く項目なのだろう。

 先日もテレビで女性タレントが夫の愚痴として「靴下を裏返しのまま洗濯機に入れるのは、妻への思いやりが足りていない」とぼやいていたが、私の場合はそれ以前に「洗濯は妻がやる」という大前提も大きく引っかかる。

 夫婦そろって量販店で掃除機を見ていれば店員が「これなら奥さんも腰が痛くならずに済みますよ!」とか、モデルルームを見にいけばアドバイザーが「このキッチンなら旦那さんも奥さんが楽しそうに料理をしている笑顔を見れますよ!」とか言われるし、私にはこの「家事は女性がやるのが大前提です」という世の中の認識が嫌でたまらない。

 専業主婦家庭で、夫は仕事・妻は家事とハッキリ線引きをしてそれぞれ快適に生活ができるのなら何ら問題はないのかもしれない。しかし共働き家庭がほとんどである現代。それも子供がいれば夫婦が力を合わせ「仕事」「家事」「育児」の三大任務を負担し合わなければ生きていけないだろう。

 子どもが一人おり、私が扶養範囲内で働いている我が家では、家事は私がほぼ100%を担っている。それがベストな状態と納得して選択したわけではない。夫は決して「家事は女がやるもの」と思っているわけではないし私に対して思いやりの気持ちも持っている。しかし、「やらなくても生きていける」状態であればその時の欲(寝たい・だらだらしたい)に転ぶ。だから私が「疲れたから家事なんてやりたくない!」と言えば容認してくれるはずだが、その代わり部屋は汚れていくし洗濯物や洗い物が山のように溜まっていくだろう。

 それでも死ぬわけじゃない。散らかっていようが汚かろうが“今”休みたい。寝たい。その願望を満たすほうが幸せ。夫の心理を分析した時の極論はこうなのだろうと私は納得している。夫が朝から晩まで立ち仕事でへとへとなのは知っているし、元々体力がない人間であることも百も承知。

 ただし、納得はしていても、私が早朝から息子の弁当を作って朝の世話をして、掃除をしてから仕事に行き、迎えに行ってからは子供に食事させ風呂に入れ寝かしつけをし、21時ごろやっと手が空いたと思ったらそこから洗濯をし夫の食事作り……夫が食事を終えたら洗い物をし、明日の保育園の支度……とやっている時に夫がソファでゴロゴロしているのを見ると殺意に似たような気持ちすら湧き上がってくる。日が変わる頃に夫は寝落ちし、私はやっとその頃夕食を食べる……という生活が続いた時もあった。

女だから自然と出来る、わけじゃない!

 腹が立つのは、私がここまで毎日頑張れるのは最初から「頑張れる人間」だったからじゃないのに、なんだか夫からそう見られがちであることだ。

 私も元々ぐうたらだし、面倒なことは大嫌い、なんでも先送り……それでも今は、「やれることを“今”やっておかないと、明日には追い付かなくなる」という現実があるから必死なのだ。

 それを繰り返しているうちにいつの間にか「自分にとって、やるのが大変なこと」が「片手間でできること」に変化していったし、日々の少しの努力で人の習慣はいくらでも変えていけるのだと今では思っている。

 だからこそ実体験をもって「ちょっとの習慣(皿洗い)から頑張って!!」と夫には煩く言ってきたし、夫も納得しているがやはり皿など洗わなくたって死にゃしないからだろう、なかなか習慣化していかない。

 我が家の場合、夫があまりに呑気すぎる(別に家事が女の仕事だと思ってるわけでもない)ので少し珍しいパターンかもしれない。家はある程度綺麗じゃないと嫌だ、食事はなるべく手の込んだものを用意してほしいといったような要求がある夫なら、きっと妻がやれない時点で夫側から問題提起があるだろう。

 そこで妻が「いやいや、あなたやってごらんよ」と主張すれば互いの妥協点が生まれるのかもしれない。

 しかしその思いをなかなか伝えられない妻や、私のように夫が呑気なばかり結果として自分が100%担ってしまうという妻に取っては、息つく暇がない。

 家庭ごとに色んなケースはあるだろうが、共働きが主流となった現代では夫が家事をしないことに不満を募らせている妻は珍しくないだろう。

そういうもんだよ(笑)で済ませていいのか

 中には共働き家庭でありながら「早朝に掃除機はかけないでくれ」「食事はもうちょっと手の込んだものを」「シーツはもっと頻繁に洗ってくれ」と、自身は家事などせず要求する夫もいるようだが、妻という立場の私から見るとただのパワハラ……いや、正直に言って精神的なDV行為としか思えない。たまに相談サイトでそのような投稿を見かけると、結婚生活のハズがまるで牢獄生活のように見えてくる。

 それでも、笑いながら愚痴程度で済ませられる女性も存在するのだ。それに「オトコなんて子供と一緒だから~」なんて女性同士で許容してしまっている傾向もうかがえる。こんなDV行為に似たようなことを大問題として捉えない側(妻側)にも問題がある気がする。

 いや、もちろん前述のようなことがあっても笑い話にして楽しく生活できるというなら、別に何の問題もない。必要とされることに幸せを感じる女性だっているだろうし、そもそも各家庭ごとに何を問題視するかは違うのだから、ひとくくりに考えるものではない。

 一方で「私だって仕事もして収入を得ているのに、どう考えても不公平だろ!」という本気の主張を大々的にする女性があまりに少なすぎるような気がしてモヤモヤする。各個人で夫に直接ぶつけることはしているのかもしれないが、社会の中でそのような主張を表立ってすればたちまち「わかるよ~ウチもそうだったもん(笑)」「でもね~男ってそういうもんなんだよね(笑)」といった女性側の“理解”にぶつかる。

 相手が男性だった場合、「いや~スミマセン(苦笑)」とか返ってくるのがオチで、結局「笑」が付いている。

 すると結局夫婦あるあるの程度に分類されてしまうし、周囲から「不倫するわけじゃないんだからいいじゃ~ん」とか返ってくると、そりゃ緊急性の度合いは違うけれど「いい」わけないじゃないか! と行き場のない怒りが込み上げてくる。

 なぜ、「“不貞行為”しないんだから“仕事しながら家事も子育ても女が担う”ぐらいマシじゃん♪」と思えるのか。ハッキリ言ってそこまで結婚生活のレベルを下げたくない。こういう(笑)で済んでしまう世間の反応が、夫である男性の家事や子育てへの無責任さを助長しているんじゃないだろうか。

1 2

小出 愛

1981年生まれ、学生時代から10年以上スポーツ一本、卒業後はスポーツトレーナーとして第一線を志すも、いろいろあってパチ屋店員に。そこで旦那と出会い、結婚、2016年に第一子出産。プロレスは知らないけど猪木が好き。ママ友ヒエラルキーには入りません。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

パナソニック 食器洗い乾燥機酵素の力を引き出し、汚れを分解「バイオパワー除菌」 (ホワイト) (NPTR9W) ホワイト NP-TR9-W 【ペットの毛もニオイもしっかりキャッチするペットオーナー向けモデル】 ミーレ掃除機 S6250 キャット&ドッグ S6250 パナソニック プチドラム ドラム式洗濯乾燥機 左開き ななめドラム NIGHT COLOR NA-VD210L-CK コモンブラック 洗濯・脱水6.0kg 乾燥3kg iRobot Roomba ロボット掃除機 ルンバ870 ピューターグレー 870 【日本仕様正規品】