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新垣結衣、綾瀬はるか、石原さとみ、長澤まさみら女優の「30代は楽しい」というメッセージ

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綾瀬はるか

ドラマ『奥様は、取り扱い注意』公式Instagramより

 年を重ねることに不安を覚える女性は、少なくないのではないだろうか。それは自然なこと、女性ならば当たり前の感情……ではなくて、「女性の価値は若ければ若い方が高い」と思い込まされているからだろう。特に、人生90年の長寿社会であるにもかかわらず、30歳はひとつの節目で「女性として、もう若くはない」と考えられる年齢だ。妊娠出産が可能な性だからというのも大きな理由だが、それだけではない。

 昨年12月、資生堂インテグレートのCMが「25歳は女の子じゃない。もうチヤホヤされない」と、「25歳」をキーワードにして、幼稚な少女から大人の女性に脱皮しようと提案し、炎上した。そう、子供から大人になろうというメッセージが含まれていたことはわかるのだが、それ以上に露悪的なものが滲み出てしまった。「女の子はカワイイだけでチヤホヤされるからラクだけど、25歳を過ぎたら周囲は厳しい」というのは、「女の子」をナメくさっている。そして25歳以上の女性たちが「女の子」であることにしがみつきがちでみっともない、という前提の提案でもあった。

 あれから一年。社会の女性観は大きく変化してはいないが、しかし表舞台でマスに向けて活動する女性たちが、「30代は怖くない」と意見表明していることに注目したい。

 まず、来年6月に30歳の誕生日を迎える新垣結衣さん。彼女は昨年、主演ドラマで大ブレイクを果たした。これまでの女優歴からして、もっとも脂がのっている時期が今だろう。そんな彼女が「オリコン」のインタビューで、30代を目前にした現在の心境を問われて、こう答えている。

『「30代は楽しいよ」と女性の先輩方がよくおっしゃっているので、早く30代になりたいです(笑)。きっと経験した人にしかわからないような楽しさが、30代にはあるんじゃないかとワクワクしていて』

 石原さとみさんは1224日に31歳になる。「FRaU」(講談社)の昨年4月号の巻頭で彼女は、数年前は27歳で結婚して出産してというイメージを持っていたそうだが、『今は幸せのかたちは人それぞれって、素直に思える』『これから迎える30代は、勢いがある。夢がある。現実も知ってる。すごくいい年代だと思うから』と希望を語った。

 長澤まさみさんは、今年6月に30歳になった。モード誌「Numero TOKYO」(扶桑社)で、『今のところは30歳になってから毎日が楽しい日々です』『想像していた30歳はもっと大人な印象でしたが、まぁこんなもんだよなって感じでした。経験値が上がって大人になるってことはあるのかもしれないですが、根本的に人間が変わることはないと思いますね』と実感を語っている。

 彼女は「OLIVER」に掲載されたインタビューでは、理想とする女性像として「ものすごく人当たりがよく、女優さんなのに普通の感覚も持っている」という麻生久美子さんへの憧れと尊敬を明かし、男性読者へのメッセージとしては『お互いに責めるのはやめよう』との言葉を贈っている。

『女性が働くようになって、“男性の後ろに一歩下がって”っていう時代に比べると女性の発言が強くなってきています。でも、それは誰のせいでもない。みんな自分が大切。男性とか女性とか関係なく、誰しもが自分の立場から見た正義がある。ですが、自分の意見が絶対に正しいというわけでもない』

 現在32歳、来年3月に33歳になる綾瀬はるかさんは、2年前、30歳を迎えたことについて「週刊女性」(主婦と生活社)のインタビューで「はつらつとしてキュートさがまぶしい。てっきり、まだ20代かと?」と問われて、まだ実感がわかない旨をこう話していた。

『(30歳に)なりたての2~3カ月は会う人会う人に言われましたね。“30歳だから”“30代になったから”って。逆に周りから“29歳と30歳では全然違う”と言われている感じがして……』

 けれど焦って背伸びすることなく、自然な変化に身を任せることにしたという。同年、美容雑誌「VOCE」(講談社)では、『実は怖かったんです、30歳になるのが』とカミングアウト。いわく、30という数字にもっと精神的に大人であることをイメージしていたため、『(自分は)こんなに幼くていいのか!?』と不安になり、家族など周囲から結婚や出産へのプレッシャーも受けて落ち込んだりしたそうだ。

『だけど誕生日が過ぎて少し経つと、30代ってまだまだ若いし、私は楽しく生きてるんだから大丈夫、と前向きな気持ちに変わったんです。そして今は、歳を重ねることがすごく楽しみ。周りに素敵でキレイな40代、50代の方がたくさんいるから、より希望を持てるのかもしれません』

 彼女たちのこうした発言が、ただのキレイごとではないことは、仕事の充実ぶりからわかる。「25過ぎたらオバサンで……」等と自虐して笑いをとるアイドルもいるが、今、30代を迎えた女優たちが「楽しい」と発言することはとても大事だ。社会的な責任は重くなり、大人として行動することを求められるけれど、だからこそ楽しい。保護者を必要とせず、縛られずに自立することで多くの自由を得られる。子供よりも大人は楽しいのだということを、彼女たちのような大人の女性たちがこれからもどんどん広めていってほしい。

ヒポポ照子

東京で働くお母さんのひとり。大きなカバを見るのが好きです。

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