社会

児童に「自画撮り」を提供しないよう啓発するだけでなく、「自画撮り」の要求を禁止する改正案の提出を決めた東京都の対応

【この記事のキーワード】
児童に「自画撮り」を提供しないよう啓発するだけでなく、「自画撮り」の要求を禁止する改正案の提出を決めた東京都の対応の画像1

『STOP JKビジネス』より

 東京都青少年問題協議会は、今年121月に開かれる都議会定例会に、裸などの画像や動画を自ら撮影した、いわゆる「自画撮り」を18歳未満の子どもに要求する行為を禁止する青少年健全育成条例の改正案を提出することを決めた。施行されれば全国初となる。同様の改正案は現在、兵庫県も検討中だ。

 小池百合子東京都知事は、今年2月の記者会見で「スマートフォンの普及等を背景に、子どもたちの性的画像に関する相談が急増している。児童ポルノ被害の4割前後が『自画撮り被害』という状況にある。現在の法制度では、被害を未然に防ぐための有効な方策がない。青少年問題協議会を立ち上げ、この問題について議論する」と発言していた。今回の改正案を提出の決定は、この青少年問題協議会での議論を踏まえたものだ。

 今年7月、東京都はタレントの藤田ニコルを起用し、JKビジネスの危険性を伝える情報サイト『STOP JKビジネス!』が開設された。wezzyでは同月、被害者であるはずの児童に「絶対にやっちゃダメ」と注意喚起する東京都に疑義を唱えた(JKビジネス「絶対にやっちゃダメ」と啓発すべき対象は児童ではなく「大人たち」だ」中崎亜衣)が、当該記事で中崎氏が言及しているように、このプロジェクトは「自画撮り」についても「裸の写真を撮ったり、メールしたりとか、絶対にしちゃダメ」と、需要する側ではなく、被害にあう児童に警鐘を鳴らしていた

 こうした啓発活動に一切効果がないというわけではないだろう。だが、被害者になる児童に対して自衛を求めるだけで、加害が発生しないよう防止策を講じないのは不十分だ。そういう意味で、今回の東京都青少年問題協議会は一定の評価に値するものだろう。

 では東京都青少年問題協議会は「自画撮り」被害防止のためにどのような議論を行ってきたのだろうか。1124日時点では、青少年健全育成条例の改正案は公表されていないため。今年5月に発表された「児童ポルノ等被害が深刻化する中での青少年の健全育成について」を参考に議論の方向性をまとめてみたい。

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

彼女たちの売春 (新潮文庫)