エンタメ

市川海老蔵一家が“普通”でないことの何処に問題があるのか

【この記事のキーワード】
市川海老蔵インスタグラムより

市川海老蔵インスタグラムより

 市川海老蔵(39)が、2人の子供たちと小林麻耶(38)とともにハワイ旅行に出かけたことに対して、批判じみた報道が繰り返されている。

 1日に何度もブログを更新していることで有名な海老蔵。ここ数日はハワイバカンスを楽しむ様子をこまめにアップしているのだが、この行動が「ファンの神経を逆なでしている」「最愛の妻・小林麻央さんを亡くしてから、わずか半年も経たない間に早くも2回目のハワイ」と、非難されているという。とはいえ海老蔵のSNSに直接アンチがコメントはしていない。ブログのコメント欄は開放されているが、そこに「ハワイなんて非常識!」といった目立つコメントはない。主にネット上の掲示板で何名かが批判的な書き込みをして共感しあっている構図だ。

 海老蔵が一般男性でないのは誰でもわかることで、歌舞伎の名門一家を背負って立つ人間だからこそ、やれ後妻をどうするだの跡取りどうするだの騒がれるのはもう仕方がないのだろうが、であれば“喪中は暗い顔で、身を隠すような生活を”なんていう“常識”に彼ら一家を従わせようというのも無理筋だろう。それこそダブルスタンダードだ。

 驚くのは、海老蔵の長男・の勸玄くん(4)の表情を無関係な人が勝手に読み取り、「覇気のない顔ばかり」「夢中と言うよりも無表情で茫然としているよう」「カンカンの覇気のない顔気付いてる? 毎日だよ。海老蔵は心配じゃないの?」「もうね、目の奥が死んでる。海老蔵はそんなカンカンに親として気づかないの?」といった批判があるということである。たかが写真からどうしてそんなことが読み取れるのか……理解に苦しむし、もはや監視のようだ。

実際、「ママスタ(ママ向けコミュニティ ママスタジアム)」などを閲覧すると、海老蔵や麻耶に対する厳しいコメントが並んでいる。もちろん匿名のネット掲示板はそういう場所であって、面と向かっては言わないような言葉を書き、人を侮辱したり罵ったり愚痴を吐き出したりできることが良い作用をもたらすこともあるのだろう。利用者にとっては、そこはまったく気を遣わずに人の悪口をいくらでも書ける場所になっている。ただ、著名人のプライベートを監視し、干渉する行為自体、どれだけ暇なのかという意味で二重にびっくりする。

海老蔵一家が“普通”でなくても別にいいじゃないか。麻央さんの闘病中にはたくさん我慢をしていた子供たちをひたすら遊ばせるハワイ旅行、何泊ものリゾート滞在に使えるお金がたくさんあるのだから、いいじゃないか。虐待にあたる行動ではないし、誰も彼らを非常識だとか父親失格だとか評価する立場にはないだろう。旅行中の勸玄くんの表情が冴えないという指摘も、中には心から心配して発している人もいるのかもしれないが、4歳児の子供がどの写真でも満面の笑顔をキメることなどまずない。

海老蔵一家に限らず、よその家族が“普通”じゃないことにいちいち怒ったり口出ししたり、監視するほうも息苦しいものだろう。著名人が、ブログやTwitterやインスタグラムなどに投稿した内容(写真や文章)に対して、ネット上で批判の声が向けられることは幾度となくあるが、とりわけターゲットにされやすいのが「子育て」に絡んだ投稿だ。「子供がかわいそう」「非常識」といったフレーズは決まり文句といってもいい。もちろん本当に危険であったり、差別的、暴力的などなど、明らかに他者の介入が必要な家庭だってある。しかしそうしたレベルではない些末なことで、いちいち目くじらを立てる声がどれだけ多いか、インターネットは可視化している。他人は他人、「同調できないけど、何かしらの事情があるかもしれないし……」と想像し見守る態度でいられないものだろうか。

著名人が、ブログやTwitterやインスタグラムなどに投稿した内容(写真や文章)に対して、ネット上で批判の声が向けられることは幾度となくあるが、とりわけターゲットにされやすいのが「子育て」に絡んだ投稿だ。「子供がかわいそう」「非常識」といったフレーズは決まり文句といってもよく、子持ちの著名人に対する監視・抑圧とも取れ、息苦しいものである。著名人にせよ一般人にせよ、「同調できないけど、何かしらの事情があるかもしれないし……」と見守るという発想があれば、もっと気楽な世の中になると思うのだが。

中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。