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フェミニストにもクリスマスは来るの? クリスマスコンテンツあれこれ

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M&S 2016 Christmas Ad: Christmas with love from Mrs Clausより

 今回の連載では、季節にあわせてクリスマスのコンテンツをいろいろとりあげてみようと思います。

 実を言うとクリスマスは我々ヨーロッパ研究者が活気づく時期です。イエス・キリストは1225日に生まれたのではないという説があるとか幼子イエスにプレゼントを持ってきた東方の三博士というのはどういう人だったのかとか、歴史や文学の小ネタで盛り上がります。

 一方、フェミニストにとってクリスマスはとくに盛り上がる季節ではありません。キリスト教徒でもないのにクリスマスを祝うのは信仰をバカにしているような気もしますし、クリスマスばかり騒ぐと、クリスマスではなくユダヤの祭ハヌカを祝うユダヤ教徒の子どもが仲間外れになってかわいそうです(アダム・サンドラーが「ハヌカ・ソング」でそういう子を励ましていますね)。

 さらに最近のクリスマスはひどく商業化されており、カップル文化中心的、異性愛中心主義的で、信仰とか魂のことを考えるお祭りにはふさわしくないとも思えます。クリスマスの広告や歌には昔ながらの性役割にもとづく家庭を理想化するところがあったり、一方で女性をやたら物欲やセックスと結びつけていたり、性差別的なものもたくさんあります。フェミニズムとクリスマスというテーマはあまり相性が良いわけではないかもしれません。

 そんなクリスマスについて、歌や広告などをいくつかとりあげてフェミニスト的な観点からご紹介したいと思います。

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北村紗衣

北海道士別市出身。東京大学で学士号・修士号取得後、キングズ・カレッジ・ロンドンでPhDを取得。武蔵大学人文学部英語英米文化学科専任講師。専門はシェイクスピア・舞台芸術史・フェミニスト批評。

twitter:@Cristoforou

ブログ:Commentarius Saevus

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