エンタメ

石原さとみ『アンナチュラル』が最高に面白い! 医療ミステリーでありプロのお仕事モノで爽快感ある後味

【この記事のキーワード】
石原さとみ『アンナチュラル』が最高に面白い! 医療ミステリーでありプロのお仕事モノで爽快感ある後味の画像1

ドラマ『アンナチュラル』公式サイトより

 金曜夜10時から放送中の連続ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)が視聴率好調だ。初回放送は平均視聴率12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区 以下同)で、第2話はそれを上回る13.1%を記録した。主演は石原さとみで、他に窪田正孝、市川実日子、松重豊、井浦新らが出演。脚本は『重版出来!』『逃げるは恥だが役に立つ』などの野木亜紀子、「不自然死究明研究所(UDIラボ)」を舞台にした原作のないオリジナルドラマだ。初回よりも数字を下げるドラマが多い中で、2話でUPするケースは初回がしっかり評価されたと言っていい。

 『アンナチュラル』は1話完結の医療ミステリーで、エンタメとして楽しめる医療ドラマ・刑事ドラマは定番だ。いわば鉄板だが、暗すぎず空回りする明るさもない程よい味付けで仕上げている。

 UDIラボの面々は全員がスペシャリストとして冷静かつ的確な判断をするため、視聴していてストレスがない。足手まといがいないのだ。無駄な突っ込みどころがないのもノンストレス。プロの仕事を興味深く拝見するタイプのドラマである。演出もシンプルでとにかくわかりやすい。親切設計なのに押し付けがましさがないところも、良いのである。

 石原さとみといえばぶりっ子だったり一生懸命なドジっ子だったりとにかく「可愛い役」でおなじみの印象があるが、今作では仕事人だ。そして普通の大人の女性である。毎度UDIラボには警察や葬儀屋から事件が持ち込まれ、石原たちはチームで事件を解決する。そこに過剰な熱意はない。あくまでも仕事だ。

 また、一時間ある物語の“どこ”に重点を置くかも『アンナチュラル』は特徴的。第1話はウィルスを日本に持ち込み撒き散らした「犯人」が二転三転して視聴者を驚かせ、第2話は殺人事件の「犯人」が登場するが、お涙頂戴の犯行動機などは語られずさらっと流すバランス感覚も巧みだ。消化不良に終わらせるわけではなく、来週もきっと面白いだろうな、と思わせる余韻だけを残している。ゲスト出演者がメインにはならず、あくまでも主役はUDIチームであるところも、続けて視聴したいと思わせる。

 展開がスピーディーでテンポ良く、もったいぶらずどんどん話を先に進めていくにもかかわらず、良い意味で一時間が長く感じる作品だ。エンディングで「いい仕事を見せてもらった」という感想を抱くのは、医療モノであり刑事モノであり、お仕事モノでもあるからだろう。巨悪を成敗するわけでもないのに爽快感ある後味を残す『アンナチュラル』、金曜の夜にしっくりくる。

(清水美早紀)

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

第1話 名前のない毒 逃げるは恥だが役に立つ シナリオブック 制作陣が明かすドラマの舞台裏話満載! (KCデラックス)