清水氏の場合、行為があったホテルの防犯カメラに連れ込まれる姿がはっきり写っていたという。だが、「肩を組んで部屋に入っただけでは準強姦罪にはならず、立証は出来ないと警察の方に言われた」そうだ。「強姦罪の基準はそれ程までにシビアだと説明を受け、その場では泣くしかなかった」とも綴っている。
その経験から、清水氏は「レイプキット」の使用を勧めている。レイプキットは、体毛や精液を採集し、そこから加害者を特定できるもの。被害後24時間以内に(できれば)被害に遭ったままの服装、トイレやお風呂にも入っていない状態での使用が推奨されている。レイプキットについては「病院の救急外来にしかない」と、伊藤氏がインタビューで語りネットでも話題になった。清水氏の場合、その存在を知ったのは被害に遭った1週間後だったという。レイプ被害に遭った場合、被害者は「一刻も早く身体を洗いたい」「服を脱ぎたい」と思うものだが、清水氏は「被害にあわれてしまった方は、直ぐ病院に行って欲しい」と伝えている。
レイプ被害を受け、身体も心も深く傷つき動揺した状態ですぐ「適切な行動」を判断し実行するのは容易ではないだろう。だからこそ万が一被害者になった時に取るべき行動について知っておきたい。
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