F「でも女性としての自信はやたらと強く、よく『私はカワイイから』なんて口にしていましたね。出会ったとき彼女は彼氏持ちだったのですが、僕に着エロ系の自撮り写真を送りつけてきたり、飲み会でテーブルの下でボディタッチしてきたり、積極的でした。男の気を引くためのベタな演出に僕はまんまと引っかかったので、お恥ずかしい話なんですが(笑)」
結婚生活では、〈手作りが至高〉という理想があるものの、それを実現する体力がないため、友人や夫に労力提供を強制。震災後に夫実家へ帰省したときは、こだわりの食材を持ち込み自分で料理し、義親の手料理はつっけんどんに拒否。さらにあらゆることのペース配分がめちゃくちゃだったとのことで、作ることは好きだけど掃除はできず汚部屋化し、子供の幼稚園学校等のプリントなどは半分以上忘れていたそうです。
F「元妻は自分でも、社会性のなさは自覚していました。ところが子宮系女子の謳う〈社会の常識に合わせなくていい〉〈自分軸で生きるべき!〉といった考えを真に受け、今まで持っていた社会からの疎外感が自己肯定の材料へ変換されたという流れなんだと思います」
かねてより〈男性に欲情されるのが快感〉〈たくさんの人にちやほやされたい〉〈SNSでの素敵な自分アピールが好き〉という要素が強かったという話からは、もともとの性格が子宮系女子の文化と絶妙にマッチングしたという印象。元妻さんは子宮系女子のコミュニティに参加して、まさに水を得た魚状態だったのでしょう。
元妻の交際相手が自宅で大麻を
F「情報をSNSでシェアするようになってきたあたりから、元妻は今まで以上に取り繕うことをしなくなりましたね。生活の中で、肉体関係を対価に男手を確保していることや、複数の相手と交際していることなどを、平気で元夫である自分へも語ります。ただ、僕とはもう離婚をしていますし、子宮系女子としての活動が再婚のための手段かもしれないと考えると、口出しできません。でもやっぱり心配なのは、そういった母親の姿を目にする、子供たちへの影響ですよね」
「地球はひとつの家族!」というノリであらゆる男友だちを〈お父さん扱い〉するので、現在3歳になる次男は「家に来る男の人は全員お父さん」と思っていて警戒心がないのが心配だ、とFさんは顔を曇らせました。
F「それに異性関係は口出ししないといっても自分の子供の母親、しかもアラフォーの元妻が、セミヌードレベルの写真をSNSに投稿していることが、恥ずかしすぎて死にそうです。それを見たくないあまり、僕はSNSを使わなくなりました」
Fさんから見た元妻の子宮系女子的生活は〈危なっかしい〉のひとことなのだそうです。たとえば、現在の交際相手が元妻の部屋で大麻を栽培しているのを見つけたFさんは、確認できるものは全て破棄し、交際相手に出頭しなければ通報すると伝えました。さらに、元妻が衝動的に住居を変えることで子供が頻繁な転校を余儀なくさせられたり、子供を知り合いに数週間預けっぱなしにしたり、親類に生活費を無心したりすることなども、Fさんは心配しています。
子育ての責任が母親ひとりにかかる風潮がまだ根強い今の世の中で、母親責任説に囚われず「ひとりでは子育てできない」と積極的に声をあげ、「サポートが欲しい」と周りに働きかけることは必要でしょう。しかし、子宮系女子特有の〈本音で生きていれば理解者・支援者はおのずと集まってくる〉というお説ありきでは、著しく社会性に欠けるため現実的とは言えません。支援してくれる機関につながるどころか、子育てに適した環境からはどんどん隔離され、生活が困窮するのも時間の問題ではないでしょうか。
F「元妻が僕に子供を引き取れと要求してきた時期もあったんですよ。そのときは、『放射能から子供を守るためにと移住したのに、矛盾している!』と頭に血が上って拒否してしまったんですが、それを今では後悔しています。その後、元妻は自分と子供が発達障害であることをウリにしてしまったので、ネタを手放してなるものかとばかりに、子供は絶対に手放さない! という姿勢に変わってしまいました。その発達障害アピールは、SNSを見ている共通の友人たちからもヒンシュクを買っていて、自分の肩身は狭くなるばかりです。ちなみに発達障害といってもあくまで自称で、医師の診断が出ているわけではないんですけど……」
今はつかず離れずの関係を続け、子供を引き取るチャンスを待つしかないと、ため息交じりのFさん。巷のウオッチャーたちの間では、子宮系女子の子供たちを心配する声がたびたび上がっていますが、Fさんのケースもまさにその典型例ではないでしょうか。大きな事件が起こらないうちに、元妻さんが少しでもまともな(少なくとも大麻を栽培しない)パートナーと出会うか、父親であるF氏が子供たちを養育できる環境になるか、どちらかの展開を願うばかりです。
1 2