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『モンテ・クリスト伯』が面白すぎるのに視聴率5.1%のナゼ!? ドン底からの上昇もありえる復讐のおディーン様

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『モンテ・クリスト伯』Instagramより

『モンテ・クリスト伯』Instagramより

 木曜22時枠の連続テレビドラマ『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)第1話が419日に放送された。初回の平均視聴率は5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と残念な数字で、二桁の大台にのせることが難しいフジ木曜22時枠の中でも突出して期待値の低い滑り出しだったと言わざるを得ない。真木よう子主演『セシルのもくろみ』と同じ初回視聴率だが、『セシル~』はその後3%台まで下がり続け、全話通じての最高視聴率は5.3%に終わるという歴史的惨敗を記録した。

 しかし『モンテ・クリスト伯』が、『セシル~』と同様の結果になるとはまだ言えない。それどころか、次回以降、数字が右肩上がりしていく可能性も秘めている。視聴者の初回への期待こそ低かったかもしれないが、『モンテ・クリスト伯』は間違いなく面白い作品として今後、クチコミで広がっていくことが予想される。

 フランスの有名な復讐譚『モンテ・クリスト伯』を題材にした同作、巌窟王を演じるのはディーン・フジオカ(37)だ。舞台は日本のやや田舎にある漁師町で、ディーンが演じるのは若き精悍な漁師の柴門暖(さいもん・だん)。冒頭、刑務所の独房で拷問を受け、瀕死状態に陥っているおディーン様の登場に度肝を抜かれた視聴者は多いだろう。簡単に第一話のストーリーをさらっておきたい。

 最愛の女性・目黒すみれ(山本美月)と婚約したばかりの暖だが、遠洋漁船で遭難してしまう。2週間の遭難の後、奇跡的に船は帰港し、暖はすみれと結婚式を上げようとするのだが、無実の罪で逮捕・収監されることとなる。10年後に出所した彼が、自身を陥れた三人の男たちに復讐していく――というのがストーリーの骨子である。

 暖は、遭難中に亡くなった船長のバラジから手紙を託されていた。それを指定された場所へ届けようとしたところへ、警視庁公安部の刑事・入間公平(高橋克典)が現れる。入間刑事は暖に、バラジはラデル共和国のテロ組織の一員であると説明し、その手紙を渡すよう迫る。手紙を持っているだけで危険にさらされる恐れがあると説得された暖は、その手紙を入間刑事に渡した。

 実は入間刑事の父親は、ファンドマネジメントの代表であり、件のテロ組織とつながっていた。父親を逮捕すれば自身の警察官として築こうとしているキャリアが消えてしまうことを危惧した入間刑事は、これを揉み消す。そしてなんと、暖を身代わりのテロ共犯者に仕立て上げ、完全なる冤罪にもかかわらず逮捕してしまうのだ。

 しかも逮捕の日は、暖とすみれの結婚式当日。テロ組織の一味にでっちあげられてラデル共和国へ身柄交換で送られた暖は、すさまじい拷問を受ける。と、その時、独房に謎の人物が現れ……ここまでが第一話のストーリーだ。やや荒唐無稽に思えるかもしれないが、高橋克典が徹底した悪人を演じるということがまず大きな魅力。ダラダラ間を持たせようとしないハイスピードでスリリングな展開も、ザッピングの余地を与えなかった。

 暖の復讐対象の一人は当然、高橋演じる入間刑事だが、残りの二人はというと、人当たりが良く出世していく暖を妬んでいた先輩漁師の神楽清(新井浩文)、友人でありながら暖からすみれを奪い取る南条幸男(大倉忠義)だ。入間刑事だけでなく、彼らの思惑がぴたり合致して、暖はまんまとハメられたのである。

 個人的には、ジャニーズアイドルの関ジャニ∞・大倉忠義が、爽やかでも誠実でもない裏切り者の男を演じることに、高橋の配役と同様の驚きを禁じ得なかった。また、悲劇の女性・すみれを演じる山本美月は、関西テレビ制作・草なぎ剛主演『嘘の戦争』でも儚げだが芯の強い女性をうまく演じており、どんどん女優として頭角を表しつつあると思う。

 1クール1012話ほどある連続ドラマは初回が重要といわれる。初回だけは“おためし”で視聴するユーザーも多いが、第二話以降はふるいにかけられて大抵の作品が初回よりも数字を落とすからだ。しかし稀に、初回放送の評判の良さから、第二話以降で数字を上昇させていくケースもある。1月クールでは『アンナチュラル』『99.9 -刑事専門弁護士-2』(ともにTBS系)がそうであり、ここ一年のドラマでは『黒革の手帖』(テレビ朝日系)や『あなたのことはそれほど』(TBS系)が後半にいくにつれて数字をどんどん伸ばした。もっともわかりやすいのは『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)だろう。初回は10.2%だったが、評判を呼び回を追うごとに視聴率がUP、最終回は20%の大台にのり社会現象にもなった。

 こうした過去の例を見るに、『モンテ・クリスト伯』はドン底からのスタートとなったとはいえ、右肩上がりで数字が追いついてくる可能性もまだまだありえるだろう。

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