復帰の見通しは現時点でまったく立たない。
すでに山口の復帰について、想像をはたからせた記事を掲載するメディアも出ている。スポーツ報知は、<ジャニーズ事務所は山口達也に「無期限謹慎」という重い処分を下した。同事務所は過去にも何度か不祥事を起こしたタレントを処分したことがあるが、無期限謹慎は異例><ジャニーズでは過去、活動自粛となったタレントが復帰する場合、期間は半年に満たない数か月程度。また、無期限謹慎処分が下された例は未成年タレントの喫煙、飲酒などがある。いずれも1年以上の謹慎の後にグループ脱退や事務所を退社することになった。山口の場合、そこまで展開することは考えにくいが、やはり早期復帰は難しい。半年間を超える長期間に及ぶと見られる>と予想した。
しかし半年や一年そこらの謹慎での復帰は、ありえないだろう。すでに示談は成立し被害者側は被害届を取り下げられているが、強制わいせつ罪は起訴されれば6月以上10年以下の懲役刑となる重い罪で、告訴がなくても起訴される非親告罪だ。また、たとえ不起訴になったとしても、山口が無罪・冤罪というわけではない。
例にあげることが出来るのは、2006年に極楽とんぼ山本圭壱(50)が、未成年の女子児童に酒を飲ませ性行為に及んだ事件だ。山本は参加する社会人野球チームの遠征で北海道を訪れた際に知り合った女子児童を、宿泊していたホテルの部屋に呼び飲酒させ性的暴行に及んだとして、少女が被害届を警察署に提出。山本は強姦容疑で書類送検され、所属していた吉本興業は専属マネジメント契約を解除した。この件も示談が成立しており、被害者側が告訴を取り下げて不起訴処分となったが、これも無罪・冤罪と同じではなく、被害者の傷がなかったことになるわけではない。
12年が経過する今もなお、山本圭壱が事件前のようにテレビに登場することはほぼない。山本圭壱の場合は、清潔感など売り物にしていない、非常識なキャラクター性のお笑い芸人という立場だった。それでも、なのか、だからこそ、なのか、ネットテレビならばともかく、今の地上波テレビ業界で彼を必要とする側面はないのだ。
他方、山口達也のケースはどうか。清潔感、信頼性、安心感……タレントとして売りにしていたもののすべてが、この事件を起こしたことで崩れた。二度とこれまでのような地上波テレビ出演は出来ない、と考えてもおかしくはない。少なくともこの先のまったく展望は見えないし、まだ捜査段階にあり被害者のいる事件である以上、現時点で見通そうとしてはいけないのではないだろうか。
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