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山口達也の強制わいせつ事件をジャニーズ事務所は迅速に公表すべきだったのではないか

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5月2日記者会見にて

5月2日記者会見にて

 TOKIOの山口達也(46)が未成年への強制わいせつ事件を起こしたことについて、52日にTOKIOメンバーが記者会見を開いた。信頼していた仲間であり良き兄貴ぶんだった山口達也の不祥事に、どのメンバーも衝撃を受けてつらい思いをしていることがありありとわかり、ファンならずとも同じように心を痛めたことだろう。しかしこの事件報道で当初から感じられた違和感が、いっそう膨らむ会見でもあった。

 事件の経緯を時系列で追おう。山口達也は1月~2月にかけて、酒の飲みすぎによる肝臓の不調を整えるために入院加療していた。仕事にも病院から通勤。212日の朝『ZIP!』(日本テレビ系)に生出演した後、退院し、1人で自宅へ戻り昼間から酒を飲む。女子高生に電話をかけて自宅へ呼び出し、わいせつ行為。しかしこの時点で山口は、自分がしでかしたことの重大さも、女子高生をどれだけ傷つけたかも、まったく気がついていなかったという。

 3月末、警察から山口に「被害届が出されている」と連絡があり、事情聴取を受ける。これにより山口ははじめて自分が未成年への強制わいせつ事案で被疑者となっていることを知る。所属するジャニーズ事務所にも連絡し、代理人を通じて被害者と示談の話し合いを進める。そして検察へ書類送検。このタイミングで、事件は大きく報じられた。425日のことだ。同日朝も山口はいつもと変わらず『ZIP!』に出演し、午後には『TOKIOカケル』(フジテレビ系)の収録をしていた。

 山口達也は426日に記者会見を開いた。終始、涙声で、言葉に詰まるなど、憔悴している様子がうかがえた。記者会見でそのような態度になるのは普通のように思えるが、前日までは何も周囲に気取られることなく元気に仕事をしている様子だったということに、まず違和感を覚えた。記者会見で山口は、2月の事件当日から3月末に警察の連絡を受けるまで、犯罪行為をはたらいたことに気付いていなかったと語っていた。しかしその3月末から報道された425日までは、どのような心境で仕事に臨んでいたのだろうか。

 52日のTOKIO4人での会見でも、再びその違和感は募った。メンバーは430日の夜に山口に会ったそうだが、口々に、山口が憔悴しきっている状態だったと話した。それは想像に難くないことだが、一方で、事件の加害者となったことそのものよりも、報道によりその罪が発覚したために「憔悴している」ように感じるのである。山口にとって事件の始まりが2月の当日ではなく、3月末でもなく、425日のように見えてしまうということだ。なぜなら山口達也はその日まで、周囲のメンバーやスタッフに何も異変を感じさせることなく、番組収録などの仕事をこなしていたというからだ。

 被害届が出され、山口自身が容疑を大筋で認めているとわかった時点で、所属するジャニーズ事務所は直ちに、山口が抱える仕事を中断させるべきだったのではないか。そうしなかったことで、山口の印象はいっそう悪くなったし、また山口自身にとっても心労がいっそう強まることになった可能性もあるからだ。TOKIOメンバーは4人での会見で、「プロとしていただいている仕事は全うする」と各人が発言していたが、山口達也自身もそのプロ意識で4月の仕事をこなしていたのかもしれない。報道されるまでは「いつ世の中に事件のことが知られるのか」と怯えていたかもしれない。事件がついに報道されたことでその張りつめていた糸が切れ、“憔悴しきっている”状態になったとも考えられる。

 事件が遅かれ早かれ公になることはわかりきっていたはずであり、ジャニーズ事務所が自ら公表する必要があった。所属タレントを“守る”とは、そういうことではないのだろうか。

ヒポポ照子

東京で働くお母さんのひとり。大きなカバを見るのが好きです。

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