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TOKIOにおける山口達也の役割。長年連れ添ったスタッフの悲嘆

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 それからTOKIOとしてデビューして、あれよあれよという間に日本武道館コンサートを開催して一気に人気者になって、音楽番組にも次々と出演するようになって。ある時、某音楽番組のリハに立ち会った際、急にリハの時間が繰り上がって、近くにマネージャーさんもいなくて、「楽屋から俺のベースを持ってきて」と言われてダッシュして楽屋に行ったんだけど、部屋にはベースやギターがゴーロゴロ。「え~、一体どれがベース? 何でこんなにいっぱいあるの?」と戸惑っちゃって舞い戻ったら「とにかく弦の少ないやつを持ってくればいいから」と教えられ、とりあえず「弦4本」の楽器を持って行って「コレコレ、合ってる。よかった!」と安堵される始末。「ベースもね、弦が4本だったり6本だったりするからね」と教えてくれたんだけど、初めて聞く話ばかりでびっくりしたなあ。

 長瀬くんにも「ギターやベースは、みんな何本も持ってきてるもんなんだよ。そりゃ初めて見たらわからなくなっちゃうよね」と慰められて、楽器オンチを露呈してしまった自分が恥ずかしい~。その後も武道館ライブの本番直前、なぜかメンバーの案内人を任されてしまったアツは、知ったかでステージまでメンバーをアテンド。会場をぐるぐる周りながらようやく「あ、この扉だ!」と見つけたその扉を開けたら、そこはアリーナ後方の扉で。

 ステージ直前、いきなりそんな変な所から出てきたメンバーに、いち早く見つけた一部のファンの皆さんは大興奮して「キャ~」の悲鳴。あまりのことに「見なかったことにしよう」と慌てて扉を閉めたアツにメンバーたちは「お前のせいでうっかりサプライズ登場しちゃう所だったじゃねーか」って……。楽器オンチに加え方向音痴まで。いやぁ本当にその節もあの節もごめんなさいね。思い出すと申し訳ないことばっかりよ。よく「担当チェンジ」って言われなかったなと、今更ながら思うわ。はい、ありがとうございます。痛み入ります!

 思えば隔週だったりしたけど、水曜日はいわばTOKIOデーだったのよね。台場のフジテレビ本社からいつしか湾岸スタジオへと移ったけど、『ねばぎば!TOKIO』や『メントレG』(フジテレビ系)時代から、ずっと収録に立ち会ってきた気がするわ。彼らってヘアメイクは自分でするから、楽屋でメイク中にあれこれ無駄話をしたり、リーダーがリーゼントにする時は強烈な匂いがするスプレー缶が登場するから「目と鼻を塞げ」と言われて、みんなで一斉に目をつぶってこらえたり。

 達兄ィは、メンバーの誰よりも髪型と髪の色が変化していたから、時に「繋がり大丈夫?」って心配になることがあったわ。ある日突然、赤にしたり青にしたり緑にしたり。自身のメンバーカラーでラッキーカラーでもある黄色にしようとして「染めてる間に寝ちゃってさ。気がついたら何だか妙なオレンジになってた」とか、いつもびっくりさせられてたわ。

 変化といえば髪だけじゃなくて、体重の増減、体型の変動も大きくて。筋肉質なんだけど、かつては普通にだいぶ太っていて、松兄ィがたまに「これ以上、兄ぃが太ったら『TOKIOを辞めさせる』ってメリーさんが言ってた」とイジリ倒すぐらいで、「やべー、食欲が落ちねー」とつぶやきながらダイエットに励んだり。あの時のジョークがこんな形で本当になっちゃうとは、夢にも思わなかったわ。

 お酒だってね、東山さんのお家に太一くんと一緒に居候している頃から、少しずつ強くなっていったのよ。東山さんは後輩たちを引き連れて飲みに行くことが多かったんだけど、飲み方や生活全般への諸注意はしつこいぐらいしていたし、「どうせ飲むなら高い酒にしろ。変な酔い方はしないから。高い酒を飲みたい時は俺に連絡しろ」って注意してたしね。松兄ィも朝までコースの常連だったけど、あの人は仕事の前に「とりあえずサウナに行って酒を抜く」のが常で、「遅刻は絶対にしない」を信条にしてたから間違いは起こさなかったの。まぁサウナに入ってもお酒の匂いが消えていない時も多かったけど、松兄ィはその辺の心持ちが違ったのかもしれないわ。サウナで倒れたりもしたけど。

 若かりし頃、俳優業も順調だったんだけど、当時のチーフマネージャーさんが「山口達也は実はトークや回しが上手い。俳優よりバラエティー番組や情報番組のMCなんかに向いてると思う」と言っていて、その時はまだ番組内でもそんなに達兄ィのトークが冴え渡るという感じではなかったから「まさか」と驚いちゃったんだけど、さすが敏腕チーフマネージャー。見る目が違ったわ。それがいつしか『ZIP!』(日本テレビ系)などに繋がっていったんだものね。あ~、ホントもったいない!

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秘密のアツコちゃん

約20年間、アイドル、タレント、女優、俳優、監督や脚本家など、さまざまな業界人とともに仕事をしてきた結果、気づけばとんでもなく情報通に。毎日、テレビ局や出版社、レコード会社や映画会社などに日々出没し、マスコミ界隈をふわりふわりと歩き回っている。

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