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小嶋陽菜の「30代」への向き合い方がかっこいい! 長澤まさみ、綾瀬はるか、新垣結衣も「30代」を前向きに捉えるメッセージ

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「MAQUIA」(集英社)2018年6月号

「MAQUIA」(集英社)2018年6月号

 AKB48の元メンバーで、現在は「sweet」(宝島社)や「MAQUIA」(集英社)といった女性ファッション誌のレギュラーモデルを務めている小嶋陽菜。彼女は先月の19日に30歳の誕生日を迎えているが、「MAQUIA」(集英社)20186月号のインタビューにて語られた、30歳の節目を迎えるにあたっての「人生観」が、良い意味でパブリックイメージとは異なる「確固たる芯」を感じさせるものだった。彼女は30代になることについてこのように語っている。

30歳が近づくにつれて年齢をどんどん意識しなくなった。日本はどんな場面でも年齢が名前の横につくからそこに縛られがちだけど、年齢に関係なく新しい一歩をいつでも踏み出せるようにしていたい。経験を重ねても常にフレッシュな気持ちでい続けられるように努力しています>

 彼女がAKB48を卒業したのは29歳の誕生日(2017419日卒業)。20代のほぼすべてをアイドルグループの一員として活動してきた彼女だが、社会現象を巻き起こしたグループの中心人物であった期間を<20代は“積んできた”っていう感じがする。これからの人生のための準備期間>と振り返る。「30代」というものに対して世間が押し付けてくるプレッシャーに屈せずそのように前向きに思えるのは、周囲の人々の姿から得るものが大きかったようだ。

 同「MAQUIA」のインタビューで彼女は、<20代はまだやっぱり子供で、(30代になって)やっと自分の好きなことができる年齢って感じ。私のまわりの30代は楽しそうな人が多い。みんな仕事とプライベートの垣根がなくて自由。だから私自身も楽しみの方が大きい!>と、まわりの30代の先輩を見て感じるものが大きかったと語る。

 そして彼女は<歳を重ねることは怖くない>と断言。年齢の横にくっついている単なる数字よりも、もっと怖いものがあると、このように語っている。

<それよりも傲慢になること、愛嬌がなくなることが怖い。何事にも愛嬌が一番大事。いつも愛嬌のある人でいたいし、それがにじむ顔でいたい>

 普通の会社員でも女性が30代になれば、仕事での出世ではなく結婚出産を促されるなど、生き方に関する無用なプレッシャーを周囲からかけられる。それを撥ね除ける強い言葉を、彼女のように女性と男性両方の支持を得る存在が語ることは、率直に頼もしい。ましてや、彼女が昨年までいた場所は、「20歳過ぎたらババア」なる心ない言葉が、ファンはもちろん、メンバー間ですら飛び交うようなアイドル業界である。たとえば彼女の同期であるが年下の峯岸みなみは、出演番組で<もう25歳になるので、AKB48の中では10代の子にほぼババア扱いですよ><仕事的にもプライベートも20歳がピーク>と自虐していた。そんななか、単なる数字でしかない「年齢」よりも、人としてもっと重んじるべき価値があるという彼女の言葉は、多くの人を勇気づけるだろう。

 小嶋陽菜が周囲の30代の先輩の自由で楽しそうな姿からポジティブな考えを得ることができたように、ロールモデルとなる芸能人がこういった前向きな考えを発信することは、社会を動かす大きな力となるはずだ。そして、そういった動きはもうすでに始まりつつある。

 長澤まさみ(30)もそのひとり。来月の3日に31歳の誕生日を迎える彼女は、「ケトル」(太田出版)20184月号のインタビューで、30代に入った感慨をこのように語っている。

<今までは長い助走期間で、30歳になってやっと人生の本番が始まった。そういうふうに感じている>

 さらに、長澤まさみは30代になってからの約1年間を、<30代になって、とにかくずっと楽しいんですよ(笑)。以前よりも広い視野で物事を見られるようになったし、心にもゆとりが出てきた。仕事と日常のバランスは今が一番いいですね。多分、20代の頃は余計なところにずっと力が入っていて、それでくたびれてしまっていたと思うんです。30歳、40歳を迎えた先輩方が『今が楽しい』と言っていた理由が、自分がなってみてわかりました>と振り返っている。

 10代と20代のキャリアを「助走期間」と捉える考え方は小嶋陽菜と同様だが、彼女は<私だって年齢を重ねることに対する恐怖はあります。でも、怖さよりも楽しみのほうが勝つんです>と心情を吐露しつつ、それでも年を重ねることに対して前向きになることができている理由を<それは仕事で一緒になる年上の女性に素敵な方が多いのもありますね>と説明する。これも小嶋陽菜と重なる。その素敵な方>の例として、長澤は2016年の大河ドラマ『真田丸』(NHK)で共演した草笛光子(84)との思い出を語る。

<一昨年に『真田丸』でご一緒した草笛光子さんなんて、本当に少女でしたから。現場では『みっちゃん』と呼ばせてもらっていたくらい(笑)。面白くて大好きで、一緒にいると『こういう女性になりたい』って思うんです>

 綾瀬はるか(33)も、小嶋や長澤のように、溌剌とした先輩の姿に勇気をもらって年齢に対する考え方を改めたひとり。3年前の「VOCE」(講談社)のインタビューでは、<実は怖かったんです、30歳になるのが>と語り、家族などから結婚や出産へのプレッシャーを受けて落ち込んだ過去を吐露した一方、周りの人たちの姿を見たおかげで元気を取り戻したと語っている。

<だけど誕生日が過ぎて少し経つと、30代ってまだまだ若いし、私は楽しく生きてるんだから大丈夫、と前向きな気持ちに変わったんです。そして今は、歳を重ねることがすごく楽しみ。周りに素敵でキレイな40代、50代の方がたくさんいるから、より希望を持てるのかもしれません>

 30代に入るということは単なる人生の通過点に過ぎないし、しかもそれは、まだまだ「助走期間」が終わった程度のものだ──そうした考え方を語っていくことは周囲に前向きな力を与える。

 新垣結衣(29)は来月11日に30歳の誕生日を迎えるが。彼女は「オリコン」のインタビューで、30代を目前にした現在の心境を問われて、こう答えている。

<「30代は楽しいよ」と女性の先輩方がよくおっしゃっているので、早く30代になりたいです(笑)。きっと経験した人にしかわからないような楽しさが、30代にはあるんじゃないかとワクワクしていて>

 30代を迎えれば、社会的な責任は重くなり、大人として行動することを求められるけれど、だからこそ楽しい。保護者を必要とせず、縛られずに自立することで多くの自由を得られるし、それゆえに子供よりも大人は楽しい。この社会ではやたらと「若さ」にばかり価値を置くが、長い人生、そんなものよりも大切なものはもっと他にある。

 そうしたことを、彼女たちのような大人の女性がこれからもどんどん広めていってほしい。彼女たち自身が、輝く人生を送っている先輩たちに元気をもらったように、その言葉は多くの人たちの人生を前向きな方向に変えていくだろう。

(倉野尾 実)

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MAQUIA(マキア) 2018年 06 月号 雑誌