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「VTuber」はバーチャルアイドルブームの再来か? 急成長したVTuber業界

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ブームを狙う企業と実際の“温度差”

 こうなってくると、VTuberブームに目をつける企業が出てくるのも当然のことであろう。ところが、急成長したVTuber業界では、早くも活動を停止する者も出現。VTuber先駆者であるキズナアイがけた違いの人気を誇る一方で、新規参入VTuberの活動は、いったん落ち着きを見せている模様だ。

 しかし、ソフトウェア制作を手がけるいくつかの企業は、このブームの波に乗ろうと、キズナアイ出現以降、こぞってVTuber配信システムを開発。企業向けにそれらの提供を開始したのが2018年5月頃から。となれば、これからはまさに開発費を回収しなければならないタイミングであり、業界の“VTuber熱”が下がるのは、なんとしてでも食い止めたいというのいが本音ではなかろうか。

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キズナアイを仕掛けたスタートアップ企業「Active8」(アクティベート)が公開した、VTuberを始めようとする個人・チームを対象とした支援プロジェクト「upd8」のトップページ

VTuberに期待される今後の展開

 キズナアイを成功させたActive8はこの5月、VTuberを始めようとする個人・チームを対象とした支援プロジェクト「upd8」の開始をアナウンス。upd8のミッションは、すでに表現方法のひとつとして一定の認知を受けたといっていいVTuberへの参入をさらに促進させ、リアル、バーチャルにとらわれない「次元を超えた」活躍の支援を行っていくなどとしている。

 素顔をさらさずに済み、と同時にYouTuber的な自己表現も可能なVTuberという存在。今後はさらに参入への敷居は下がり、より多くのキャラクターが世に出てくるものと思われる。

 昨今、商品プロモーションなどの分野において、YouTuberがその市場動向に多大な影響力を与え始めている。これと同様にVTuberも、リアルでは表現しきれない領域を補えるという強みを生かしながら、コンテンツビジネス市場に対して、大きな影響力を行使していくのではなかろうか。

(文/橘 鈴司)

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ユリイカ 2018年7月号 特集=バーチャルYouTuber