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10月6日、プレジデントオンラインにこんな記事が掲載された。
「日本男子は、なぜベビーカー女子を助けないのか 女の言い分、男の言い分」
タイトルと1ページ目の内容は、ベビーカーを押すママさんを助けてあげない日本社会に物申している記事なのかと推測できるものなのだが、読み進めるとどんでん返しが待っていた。最終的にコラム著者の大宮冬洋氏は「ベビーカーは親のために開発された『便利な道具』に過ぎませんよね」と、ベビーカーは“母親がラクをするための道具”であると主張。締めにはこうある。
「僕は駅構内の階段などでベビーカーを運ぼうとしている女性を見かけたら、『お手伝いしましょうか』という例の薄い笑顔で声をかけることもあります(急いでいるときはスルーします)。で、実際に女性と一緒にベビーカーを運び終えてお礼を言われたら「お気をつけて」と声をかけて去ります。我ながら感じいいですね。でも、内心では『勘弁してくれよ。おぶってあげればいいのに。電車内では席を譲るからさ』と嘆声を上げているのです」
当然ながらこの記事は大炎上し、10月10日現在、1万リツイートもされているほどの燃え上がりぶりを見せている。「この野蛮人男は自分が子供だったということは忘れているらしい」「ベビーを抱っこしながら荷物を抱えて電車に揺られて、子供ごと転倒して子供を床に打ち付け、やっとベビーカーの必要性が分かると思うので、ぜひやってみてください」などなど、著者の主張に批判的なコメントが大半だ。一般人だけでなくネットの著名人もこの騒動に触れている。
確かに記事はクソみたいな内容だが、ここまでの炎上をもたらしたことについては、ただただ感心させられる。PVが上がりまくれば広告収入増加が見込める。プレジデントオンライン編集部の高笑いが聞こえてきそうな記事だ。ネットでは読者の怒りが金に換わるのである。