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4人に1人がマタハラ被害 根底に社会全体の働き方を変える必要性

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輝かせる前に、普通に働ける社会を

 マタハラ防止対策として、「企業内での制度整備と、企業の理解促進」「育児に携わった女性の管理職・経営陣への登用」といった回答が多くみられた。さらに「男性社員が育児に参加できる制度整備」「育児に携わった男性の管理職・経営陣への登用」など、女性だけが育児に携わるのではなく、男性も育児に参加することを求める声がある。

 つまり「理解促進」は当然のことながら、社会全体の働き方を変える必要性があるということだ。これまでのように「男性が働き、女性が家事育児を行う」といった性別役割分業のままでは、「妊娠したなら仕事を辞める」ことが当然の規範として求められてしまう。また長時間労働は、就労しながら育児を行うことを不可能にさせる。仮に子育て中の世帯で、夫の病気や事故、死別、離別といった状況に陥り、女性が育児をしながら就労することが必須になった場合でも、長時間働けないことを理由に解雇される社会では貧困に直結してしまう。

 政府は、2020年までに男性配偶者の出産直後の休暇取得率80%を目指すという数値目標を立てているが、これは「配偶者の出産後2ヶ月以内に半日または1日以上の休み」という骨抜き目標だ(「男性産休取得率80%」の目標が何だかオカシイ!! 政府少子化対策の頼りなさに失望」)。政府は主に経済的な観点から「輝く女性」を応援するようだが、女性が安心して妊娠できる社会にならなければ、「輝く」どころか、当たり前に女性が働くことすら実現されないだろう。

 厚生労働省は4月以降に、初めて全国でマタハラの実態調査を行うそうだ。「マタハラ」にスポットライトが当たる今、積もり積もった課題が改善されることを願って止まない。ちなみに、日本労働組合総連合会が発行している「働くみんなのマタハラ手帳」には、マタニティハラスメントの実態や、チェックシートなどがまとめられている。「これってマタハラでは?」と思い当たる節のある方は、ぜひ確認して欲しい。
(門田ゲッツ)

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