イガリメイク、しちゃった結果の「チンドン屋」にならない法則

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(UsakoGekoyama)

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 小・中・高時代、常に家庭科の授業で成績が悪く、ミシン針を何本折ったか数えきれない私という女が、今年の2月、いきなり手芸脳に目覚めてしまいました。きっかけは、正月に実家帰省した際に出向いたホームセンターで、可愛い小鳥柄の布を見つけて買ったことにあります。なんでか知りませんが、3歳の娘がやけに小鳥好きなので、その布を使ってワンピースを作ろうと思い立ったのです。

 ミシンと裁縫セットをamazonでポチッて、届いた日からワンピース作り。およそ一カ月かかりましたが、無事ワンピースは完成しました。インターネット上に広がる知識の海のおかげで、ミシン針を折らないコツやボビンに下糸が絡まないようにする方法なども理解できました。手芸脳の覚醒により、巷で“拷問袋”と呼ばれる4月期用に保育園・幼稚園・小学校などで手作り推奨される児童用の布袋も楽しく作ってしまいました。

 ただですね、私がミシンを踏んだり針と糸をチクチクしたりしているその時間、娘はすごーくイヤそうでした。「ママ早くそれ終わりにして、一緒におもちゃで遊ぶよ!」と何度言われたかわかりません。私は好きで手芸をやっていたわけなので、「いや今はママ、おもちゃで遊びたくないんだ」と宣言してその時間を楽しんだのですが、まあ娘にとっては手作りワンピースやら手作り布袋やらが「ママの愛情」だなんて微塵も思えなかったでしょうね……。「愛娘をひとり遊びさせて趣味に興じる母」の図っていうのは、その「趣味」が何であっても本質は同じなんじゃないでしょうか? 手作り小物にママの愛情を託してほっこりするのは大人だけっすよ。エゴエゴ。

イガリメイクの肝

 そんな手芸話はさておき、気温が上がってくると明るい色(特に今年は白が豊作だし大流行中)の洋服を着たくなるしメイクも変えたくなる、あらゆる女性向け商売の格好のターゲットである私は、手始めにイガリシノブさんの『イガリメイク、しちゃう?』(宝島社)を購入して熟読しました。表紙は女性誌のメイクページにマストな存在・森絵梨佳さんです。

 イガリシノブさんといえば、1990年代後半に読者モデルとしてストリートカジュアル系雑誌によく出ている方でした。クリエイターとして活躍する清川あさみさんや、いちはやくママになってママ雑誌進出した横山優貴さんあたりも同時期に読モだったと記憶しています。そのイガリさんが今や、ヘアメイクアップアーティストとして大ブレイクし、あらゆる女性誌に引っ張りだこで広告用のメイクなんかも手掛けているというから感慨深いです。年齢的に妹みたいな気分で彼女たちを見ていたので、お姉ちゃん、やったね! って気持ち。

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