アヒル口、なんだか痛そうです
――欧米といえば、「整形で人間離れした顔になってしまったセレブリスト」が、よく、キュレーションサイトに上がります。欧米セレブは典型的な「おでこ・ほっぺた・唇もっこり/釣り目の糸目」パターンになる方が多く、お肌もボコボコして見えます。まぶたや頬の注入物が適量を超え、よほど大量なのではないかとか、医師が止めても聞く耳を持たないのではないかとか、推測しているのですが。
三苫先生「分厚い唇は、ハリウッドスターの間で流行ったんですよね」
――アンジェリーナ・ジョリーのような唇は確かにセクシーですが、彼女のようではなく、ハチに刺されて腫れあがったかのような厚みの唇は、やはりちょっとおかしいと思うんです。何をどこまで入れれば、そこまで膨らむものですか?
三苫先生「通常はヒアルロン酸のことが多いですね。先ほども申し上げたレディエッセの場合もありますが、唇はヒアルロン酸が多いです。量は、人それぞれなのだと思いますが、医師としては適量をおすすめしますよね」
――異物注入をして膨らませると、唇の輪郭がすごく薄く見えるような印象を受けるのですが、そんなことはないんですか?
三苫先生「注入物のせいで輪郭が曖昧になるわけではありません。唇の輪郭が薄くなるのは、老化による変化です。基本的に皮膚は老化でどんどん薄くなり、唇も薄くなります。鼻の下も伸びます。これは加齢の変化として正常の範囲です。鼻の下が伸びてしまうことを嫌がり、鼻下リフトを行う方もいらっしゃいます」
――鼻の下だけのリフトもできるんですね。細かい。
三苫先生「口角をキュッと上に上げるだけのリフトもありますし、ボトックス注射で口角を上げるものもありますし、細かいんですよ。口を閉じていると口角が下がってしまい、不機嫌そうに見える、仏頂面に見える……といったことに悩む患者さんで、唇を結んでいても微笑んで見えるように口角を上向きに整えたいと希望する方はいらっしゃいます。その場合は、唇の端を切って下がった口角を引き上げて縫う口角挙上術が有効ですね。
――術後は口角炎の時みたいな?
三苫先生「口角炎よりもっと切れ込みを深くいれますね」
――口裂け女をイメージしてしまいます。執刀医の腕の見せどころというか、バランスが難しそうですね。
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(取材・文=下戸山うさこ)