エンタメ

ウエンツの結婚観に猛反発する理由がわからない

【この記事のキーワード】

 視聴者からもネット上で「ウエンツ、病んでる」「ウエンツの結婚観は歪んでる」等々、驚きと批判のコメントが沸いたが、一方で「めちゃくそわかる」「ウエンツの言ってることは正しいわ」と共感するコメントも多数。筆者は「どんな事情があっても離婚反対」派ではないが、それ以外の部分に関してはおおむねウエンツの言う“結婚したくないワケ”を批判する理由が見当たらなかった。

 女も男も、「結婚」がある種の社会的ステータスであることは間違いない。それは芸能界に限った話ではなく、一般社会でも「いい年して、そろそろ落ち着いたらどうだ?」と結婚をすすめてくる年輩者は多いだろう。女性には出産プレッシャーが襲い掛かり、男性にとっては、結婚し家庭を築くことが甲斐性の証明であり一人前の承認となる社会圧がある。結婚して家庭を築いているというだけで信頼に足る人物とは思えないし、一人前かどうかなどさっぱりわからないのだが、なぜか世間では「そうなっている」。その世間を代弁する役割を見せたのが、スタジオで「結婚はいいよ~」「なんでそんな変な考えになっちゃったの?」とウエンツに突っ込んだゲスト陣であり、この演出自体が結婚という社会圧を再生産しているように思うのだが……。

 もちろん人々が結婚も出産をしなければ、労働力も消費者も同時に減って経済力が低下するし、属性が多様化することでマーケティングはやりにくくなるし、簡単に言えば国が国民の動向を管理しづらくなる側面もおそらくあるのだろう。だからといって、「お国のために」なんて理由で結婚や出産をする人はどこにもいないし、はるか昔だってそんな個人はいなかったと思う(家のための本意でない結婚や出産はあるだろうが)。大多数が結婚し家庭を築いて当たり前だった時代を経て、今はみんなが同じ行動をとることが予測可能な社会ではもはやない。みんな同じようにしようよ、と促しても、足並みが揃うことはないだろう。そのうち、この手のバラエティの独身イジリや未婚女性への嘲笑も消え失せるはずだ。
(清水美早紀)

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。