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新入社員が苦慮する「職場の人間関係」とハラスメント

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「仕事上」と「プライベート」の人間関係は別物

 続いて、「仕事とプライベート」に着目してみましょう。調査を開始した2011年以来始めて、「仕事」よりも「プライベート」を優先する人が5割を超えたそうです。グラフを見ていると、ここ5年は趨勢的に「プライベート」を優先していく流れがあるようです。

 ここで気になったのは、【5】「社会人生活の中でどのようなことに不安を感じていますか」と【6】「社会人として仕事をしていく上で重要だと思うことは何ですか」という質問に対する回答です。前者は2位に「上司・先輩・同僚との人間関係」があげられ、後者は1位に「良好な人間関係」があげられていることが分かります。

 さて「プライベート」は、個人的な趣味や人間関係などのことかと思います。部屋で一人ゲームをするのもプライベートですし、友達や恋人と遊びに行くのもプライベートですね。この「プライベート」を「プライベートな人間関係」と仮定して考えてみたところ、「人間関係」といっても「仕事上での人間関係」と「プライベートな人間関係」は重なる部分はあったとしても、基本的には別物なのだろうな、という思いに至りました。

 会社の同僚がプライベートでも仲良くなる友達になるケースは少なくないでしょうし、仕事が終わった後に上司や先輩とお酒を飲みに行くこともありますよね。あるいは所属する部署内で休日にお花見やバーベキューを開くことだってあります。仕事とプライベートの境界が非常に曖昧な局面は多々ある。……しかし、「仕事関係者との懇親を目的にした会合」は全て仕事の一環と言えるのではないでしょうか。そのうえ「良好な人間関係」を築くためには、たとえ「自由参加だよ」といわれても参加するしかない。参加しないと仕事に支障がでるかもしれない。社内の非対称な関係に、上司各位は気をつけていただきたい。それはある種のハラスメントですよ。

 これは会社での人間関係を一切プライベートに持ち込むな、ということではありません。尊敬できる上司や話の面白い先輩と飲みに行くのは楽しい。多少の気遣いはしますが、高圧的な上司よりも全然マシですし、おごってくれるかもしれない。でもそれは「おごってやるんだからおれの話を聞け」に対して「分かりました!」という話じゃないんですよ。肝心なのは「(プライベートの時間を使って)その人と一緒に飲みたいか」なんです。上司・部下が、仕事とプライベートをどのように線引きしているか、そしてどれだけ踏み込んでいいのか、しっかりと見計らって行きたいものですね。そうした配慮が、働きやすさに繋がっていくのだろうと思います。
(中昧きよし)

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