「男・女の間に真ん中を作ればいい」? 渋谷区長の理解に不安

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不安だけど……それでも

 長谷部区長の発言にもあるとおり、今回のパートナーシップ証明書は日本で初めての試みであり、実際にどのような運用がなされるのかがたいへん注目されています。「同性婚同等」といった報道が見られたこともあってか、「どこまで有効なのだろう?」という疑念の声もたびたび耳にします。

 このような状況で、「性別記入欄の男・女の間に真ん中を作る」という区長の発言は不安を感じさせるものです。性自認、性指向は、男と女だけではありません。また、性的マイノリティを指すLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)という言葉だけで網羅できるものでもない。様々なグラデーションの中に、それぞれ点々と存在しているものです。

 「真ん中」という発言は、こうしたセクシュアリティを理解した上でのものとは思えない。ただ、そのあとに「男・女を失くす」という発言を付け加えていますから、様々な選択肢の中から、なにを採用するかを考えている最中なのかもしれませんが……。

 また「ゲイお断り」を「ヘイトスピーチとは言わない」とする発言ですが、これは明確にヘイトスピーチでしょう。性的マイノリティの人権を侵害している。そうした認識をお持ちのためか、罰則自体もどうやら積極的には行わないようで、骨抜きの条例なのではないかとさらに不安になってしまいます。

 とはいえ、何事もなければあと4年は長谷部氏が渋谷区の区長として区政をリードしていきます。報道当初は期待の声が聞かれた条例なわけですから、当事者が気持ちよく利用のできる運用になるよう、当事者だけでなく非当事者も声を上げていきたいところです。
(水谷ヨウ)

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