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結婚していない人のうち7割が「結婚したい」も最大の障壁は「お金がない」?

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結婚したいのにできない理由は「お金の問題」がデカい?

 晩婚や未婚が問題視されていますが、冒頭で紹介したように、結婚の意思を持っている人が少なくとも7割弱はいるようです。もちろん、結婚は「しなくてはならないもの」ではありません。ですから、結婚していない人に結婚するようにプレッシャーをかける必要はない。しかし、多くの人が「結婚したい」と考えているにもかかわらず、彼ら彼女らは結婚できずにいる。いったいなにが障壁になっているのでしょう。

 調査によると結婚の意思を持つ、結婚してない人は、「結婚についての不安」として、「適当な相手にめぐり合わない(48.2%)」「自分の時間を失いたくない(33.6%)」「結婚後の生活資金が足りない(33.0%)」を上位の理由としてあげています。

 前節の最後に見た、結婚しておらず、結婚の意思を持たない人があげていた「結婚したくない理由」にも、「適当な相手」「自分の時間」「経済的な制約」があげられていました。

 「自分の時間」については、「自分の時間が失われたくない“けど”結婚したい」と「自分の時間が失われたくない“から”結婚しない」という、結婚そのものへの価値観の違いを反映しているように感じます。これは支援のしようがありません。また、「適当な相手」については、“適当”が、性格的な意味なのか、経済的な意味なのか、他の何らかの理由なのか、それらが複合的に入り交ざった何かなのか、わからないので、ここからも支援の方法は見出せないと思います。

 そこでここでは「経済的な制約」に注目したいと思います。実は、既婚・未婚問わず、「結婚生活を送っていく上で不安に思うこと」として、55.3%が「経済的に十分な生活ができるかどうか」と答えている。特に年収300万未満になると、この理由を挙げる割合が増えている。結婚するにしても、結婚生活を続けていくにしても、「経済的な制約」は非常に重要な要素となっている。

 「経済的な制約」については、「適当な相手」「自分の時間」に比べて、直接的であれ、間接的であれ具体的な支援/改善が複数思い浮かびます。直接的な支援としては、行政や職場が、「結婚祝い金」を支給することが考えられますし(実際、結婚祝い金といった行政サービスのニーズが高いことが調査結果にでている)、間接的には景気が良くなり給料があがれば経済的な制約の大半は解消されるでしょう。

 実際に「経済的な制約」の解消が望まれていることがわかる調査結果として、「未婚者に対する結婚支援として重要だと思うもの」を尋ねる質問がありました。ここで上位に上げられているのは「給料を上げて、安定した家計を営めるように支援する(47.3%)」「夫婦がともに働き続けられるような職場環境の充実(45.8%)」「雇用対策をして、安定した雇用機会を提供する(45.7%)」と、やはり経済的な問題、働き方の問題があげられている。

 もちろん経済的な問題が解消されたからといって、結婚生活や子育て、働き方の問題がすべて解消されるわけではありません。今回引用している「少子化社会対策白書」でも、別の支援の必要性は散々問われています。また、性別によって結婚生活や育児への意識の差が歴然とあらわれているものもある(例えば「子供をもつ条件」として、“配偶者の家事・育児への協力が得られること”は、男性26.8%、女性 48.9%と20ポイント以上の差がある)。性別の意識差が生む問題は、経済的な制約が解消されても、解決するとは限りません。

 また、先ほども書いたように、「結婚」にせよ「恋愛」にせよ、誰かに強制されてするものではありません。もともと結婚や恋愛に興味のない人だっているし、それはそれで何の問題もない。

 それにしても、「結婚」にまつわる諸問題に与える、「お金の問題」は相当なインパクトを持つのだな、と感じた調査結果でした。
(門田ゲッツ)

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