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NMB「処女です」宣言の不気味。他人の処女性を期待することのバカさ加減に、どうして気付かない?

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「よくも騙したな」ってバカか

 いつの間にか、「片想いはいいけど両思いはダメ」だというAKBグループに限らず、ほとんどのアイドルグループで常識化している「恋愛してはいけない」ルール。セックス=清純さの喪失、という前提のもと、アイドルたちは懸命に彼氏いないアピール、ウブさアピール、幼さアピールを繰り返す。それこそが「アイドルらしさ」であり、「アイドルとしての重要なお仕事のひとつ」とまで彼女ら自身が内面化している節もある。渡辺麻友(21)は2014年にスポーツ紙インタビューで「私は正統派アイドルを守ってきたので、よりアイドルらしいグループにしたい。恋愛禁止? それは最低限のルールなので守ります!」と語っている。その渡辺は、ファンからも、メンバーたちからも、「最もストイックでプロ意識の高いアイドル」と目されている。

 だからこそ彼女たちは、いざ男性とのプリクラ流出や、男性宅へのお泊りデートなどがスクープされると、盛大なバッシングを受けることとなっている。現在もアイドルグループに残っている面々で言えば、指原莉乃(22)や峯岸みなみ(22)、渡辺美優紀(21)、柏木由紀(24)らだ。解雇処分となったメンバーも大勢いた。

 「彼氏いません」、あるいは「つくりません」と発言していた女性アイドルの熱愛スクープがあると、決まって「騙された!」「よくも騙したな」とネットコメントは荒れる。「ヲタ騙して隠れて恋愛するぐらいならさっさと辞めろ」という意見もある。彼氏がいるのにいないと「嘘をついた」という点で、そのアイドルに非がないわけではないだろう。しかし、その嘘によって、ファンは当該アイドルに対して罵詈雑言を浴びせその人格まで貶めまくる権利を得られるわけではない。そこの理性が一切働いていない現状が恐ろしい。

 須藤の処女宣言に対する感想で、「他のアイドルちゃんもどんどん自分が処女か非処女かハッキリしてって欲しいなー。それを踏まえた上でヲタクしたい」とのコメントも見かけた。 処女でなければ応援できないという思考回路は一体何なのか? 握手会や総選挙などで、散々“お目当てのメンバー”にお金を費やして応援してきたのだから、報いがあって当然だ、とでも思っているのだろうか。そのお金は消費であって投資ではない。アイドルはキャバクラ嬢ではないが、仮にキャバクラだとしても、そこで客が支払うお金はその場での接客に対するものであり、それ以上の見返りを要求されるものではないのだ。

 未成年の子とその親ならいざ知らず、赤の他人であるにもかかわらず一人の女性に処女性を強く期待し、「裏切られた!」とわめくこと自体、まったく筋が通っていない。あるいは「娘と思って見守っているから、処女性が失われると落胆するのだ」と主張する中高年の男性ファンもいそうだが、お前の娘ではない。他人の娘である。

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