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女性の働き方の選択肢が増える。細分化されたニーズに応える企業4社

【この記事のキーワード】

新しい働き方の選択肢を提示しながら、長く働き続けられる環境づくりも

一方、「外に出て働きたい」という他に、子育てなどをしながら家で仕事をしたいという要望もあります。

株式会社STRIDEは、インターネット上で仕事の受託〜納品ができる、女性向けクラウドソーシングサービス「Woman&Crowd(ウーマン&クラウド)」を運営。このサイトの登録者数は、約1年で3万人から19万人に増加したといいます。

登録者には子育て経験者が多いため、サイトにはベビー用品やマタニティグッズの利用体験談や、妊婦・ママ向け情報サイトの記事作成などの仕事が掲載されています。子育て世代の要望を反映した商品開発を目指す企業側と上手くマッチングしていると言えるでしょう。

「女性が結婚や出産などを機に仕事から離れてしまうケースは多く、働き方の選択肢として、潜在ニーズがあったということです」(STRIDE 遠藤氏)。

またSTRIDEの取り組みとして興味深いのは、「Woman&Crowd」を通じて働く側へ仕事をする機会の提供をするだけでなく、企業に勤める女性が長く安心して働ける環境づくりをしたいと考えている雇用側へも、「macalon+(マカロンプラス)」というサービスを通じて、アプローチをしているところです。

「macalon+」では、家事・育児までを視野に入れた福利厚生サービスをパッケージ化して提供することで、企業が産休・育休などの「制度」だけではなく「家事・育児・介護」と「仕事」の両立支援を積極的に行えるようサポートします。

具体的には、家事代行サービス、知育・幼児教育サービス、食材や水などの宅配サービス、キッズ用品のオンラインショップなどを優待利用できるという内容です。

この「macalon+」は今年8月20日に提供開始されました。今後の広がりに注目です。

主婦を対象にしたサービスからキャリア女性の時短勤務のサポートまで

最後の企業は、主婦への仕事紹介サービス「しゅふJOB」などを運営する株式会社ビースタイル。

2002年の設立より主婦の雇用に注力してきたビースタイルは、ハイキャリアの既婚女性を時短で企業に派遣・紹介している「しゅふJOBエグゼクティブ」を「時短エグゼ」として2015年7月にリニューアルしました。

プレスリリースによると「時短エグゼ」リリースの目的は、『主婦』という属性以外も含めた専門職・管理職経験がある女性に対し、「キャリアを生かしながら時短勤務」という選択肢を増やすこと。

確かに、いままでは「キャリアを生かして仕事一筋で働く」(バリキャリ)か「キャリアを諦めて育児との両立をする」(ゆるキャリ)かのどちらかを選択せざるを得ない状況でした。そうした働き方とはニーズの異なる人にとって、第三の選択肢ができるのはとても嬉しいことだと思います。

このサービスが成り立つのは、働く側はもちろん、雇用側にも「時短でOKだから優秀な人材を雇いたい」という要望があるから。雇用側も、画一的ではなく、多様な働き方に柔軟に対応することが、会社にとって有益な人材の確保に繋がることだと気づき始めたということです。

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今回は女性に主軸を置いたサービスが中心でしたが、その先には男性が「一般職として働く」「育休を取る」ということに繋がる部分がありました。

いまは男性が働きに出て、女性が家事を行うという時代ではなくなりました。だからといって、男性と女性が平等に働き、平等に家事を「しなければいけない」ということではありません。「できる」ようになってきたのです。

女性は一般職だけではなく総合職も選択できる様になり、さらには前述の通り「キャリアを生かしながら時短勤務」の道もできました。それぞれの働き方を希望する女性がいます。

同様に、例えば家事・育児に専念したい男性が、残業無しの一般職に就きたいと考えることもあれば、育休を取ったり主夫になったりしてから「キャリアを生かしながら時短勤務」したいと思うこともあるのです。

女性に特化したサービスの裏を返せば、そこには隠れた男性のニーズがあります。女性の多様な働き方が当たり前になれば、相対的に男性の働き方の選択肢も増えていきます。今回のサービスは、女性だけではなく男性が働きやすい仕組みの一歩としても捉えることができそうです。

子育てに専念したい、仕事一筋に生きたい、仕事と趣味を両立したい……男女の垣根無く、その人がどういう働き方、生き方をしたいのかが「選択できる社会」に一歩一歩近付いているのだな、と実感することができたイベントでした。
(取材・此方マハ

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