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出血した妊娠中の部下を放置。軽すぎる「減給半日」処分ですんだパワハラ教授

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懲戒処分が軽すぎる

 さてこの件についてはさらなる問題があります。というのもパワハラ・マタハラをした教授への処分があまりにも軽すぎるのです。

 助教からの相談を受け調査した大学は、教授の言動がパワハラにあたるとし懲戒処分を行います。内容は「減給半日」。あまにも軽い、ような気がする。そこで大雑把にその金額を推計してみました。

 文部科学省が公表している「文部科学省所管独立行政法人、国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(平成26年度)の公表について」によれば、国立大学山梨大学の常勤職員(大学教員)は、年収総額802万7000円となっています。

 この数を365日で割り、さらに1/2をかければ「減給半日」の金額が分かるでしょう。ただ祝休日もありますからその日数は引かなければなりません。1年間は52週なので土日は104日、祝日は一年間に15日。夏休みや冬休み、振り替え休日などもありますから、かなり大雑把ですが、1年間に246日働いていることになります。

802万7000円÷246日×1/2(半日)=16315.0406……

 ざっと計算して1万6315円。年収総額には賞与が含まれているので、実際はさらに小さな額になります。今回、山梨大学は、助教に対する教授のパワハラに1万6315円分の処分を下したわけですね。

 労働基準法では懲戒の際の減給が厳しく制限されており「労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」とあります。山梨大学の就業規則もこの規定に則って作られているのでしょうから、減給処分としては、最も重い処分ではある。

 しかし、あまりにも処分が軽すぎる、というのが私の感想です。因果関係はわかりませんが、助教は流産までしています。日常的なストレスがあったのではないかと思われます。であるならば、減給とは違った形の、懲戒免職も視野に入れた、より重い処分を下すべきではないのでしょうか。

 山梨大学は以下のようにコメントしています。

「誠に遺憾で、教職員に規範意識の自覚と、人権を守る意識の徹底を図ります」

 人権問題であることを自覚した上で、この金額。皆さんは高いと思いますか? 安いと思いますか?
(門田ゲッツ)

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