ライフ

「恋愛」に同性愛と異性愛の違いはあるのか。趣味の恋愛/趣味ではない恋愛って?

【この記事のキーワード】

そして、一番気になったのが、性的指向を「個人的趣味」と述べ、同性カップルの婚姻制度は不必要なのではないか、と結論づけている点です。

私が小林区議の発言に対してイライラではなくムズムズするのは、彼女が、セクシュアルマイノリティに対して差別的な発言をする人に多くみられる、ホモフォビア的価値観を持っていないように思えるからです。同性カップルが一緒にアパート入居をしたり結婚式を挙げたりすることを否定していませんし、彼女の2015年11月17日のブログでは「LGBTに対する理解を深めることは大切」と述べています。

ただ、このブログの内容にも問題視すべき点が多々あります。ブログにはこのような言葉が綴られていました。

“第一、「LGBTの権利を守れ」と主張している方々には、LGBTの友人が居るのですか?実際には心の中で「LGBTって何じゃそりゃ」と思っているのに、彼らに好かれたいがために必死になって「LGBT」と叫んでいるのでないか? と思ってしまいます。

もし、心の底から「LGBTの方々と友達になりたい。実際に仲が良い。権利を守りたい」と思っているのならば、納得がいきます。整合性がある。

ただ、「貴方それ、本心じゃないでしょう?人気集めしたいだけなのでは?」と思わざるを得ないケースが多いので、実際にLGBTの友人が多い私としては、疑いの目で見てしまいます。“

小林区議の考えは、“LGBTの友人がいるならば、理解があるということなので、「LGBTの権利を守れ」と主張して良い。友人がいないならば、理解がないので、「権利を守れ」と主張するのは偽善だ”というところでしょうか。……この論理、おかしいですよね。LGBTの友人がいるからと言って、LGBTへの理解があるとは限りません。ある政治的主張をする際には、当事者と友人でなければならないという発言は、必然的にマイノリティの権利を主張することが困難であるということになります。このような考えを持った人が政治家をしていて良いのでしょうか?

話を区議会に戻しましょう。彼女は異性愛、同性愛にかかわらず恋愛そのものを「趣味」と考え、婚姻制度はいらない、と考えているのでしょうか? それとも「同性愛」に限って「趣味」だと思っている……? その点について伺いたく問い合わせてみましたが、つながりませんでした。

「恋愛」に同性愛と異性愛の違いはあるのか

さて、同性愛は「趣味」なのでしょうか?

そもそも恋愛って「趣味の恋愛」と「趣味ではない恋愛」にはっきりと分けられるものではないと思います。なんとなく、前者からは“セックスフレンド”、“一夜限りの恋”などの言葉が、後者からは“真剣交際”、“結婚”といった言葉が浮かびますが。小林区議は、すべての同性愛者に“セックスフレンド”がいたり、“一夜限りの恋”を楽しんでいる、と認識しているのでしょうか? もちろん、「火遊び」が好きな同性愛者もいます。でも、異性愛者にもそういう人はいますよね。特定の恋人は作らず、色々な人とのセックスを楽しむ人。

当然、特定の恋人とずっと寄り添って生きる同性愛者もいます。長年連れ添う異性夫婦のように。それは、合計29組のカップルが渋谷区や世田谷区の同性パートナーシップへの申請をしている(2016年2月23日現在)ことにも表れています。渋谷区、世田谷区以外にも同性カップルが在住していることを考えると、長く一緒にいたいと考える同性カップルは多くいるのではないかと考えられます。

そして、結婚を望まない同性カップルもいます。でもそれは「同性カップルだから」ではなく彼ら彼女らがそういう形での恋愛を望んでいるからです。異性愛と同性愛を「趣味」で分けることに説得力があるようには思えません。

1 2 3

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。