社会

「未婚で子どももいない市長とは議論できない」 育児問題に言及していいのは、経験者だけなのか

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社会問題解決のための「当事者性」

数の少ない人が抱える問題を当事者として代表するのは難しいですが、世界の半分を占める女性を当事者として代表することは、数の上では難しいことではありません。

男女差別を社会から無くしたいと考える女性の期待を一心に担い、女性政治家がこの問題の当事者として男女差別について男性政治家に議会で質問をしているところを想像してみてください。男性政治家と意見が合わないときに 「苦労しているのは女性だから、女性でなければわからないだろう、女性でないあなたとは話したくない」という態度を示したら、男女差別を問題だと思っている全ての男性を議論から切り捨てることになります。

社会問題を変えようと思った時、必要なのは「いかに当事者以外を巻き込むか」という視点であり、いかに当事者性を持ってくれる非当事者を増やすかにあるはずです。

ある社会問題に対する興味・関心の持ち方は人により様々です。もちろん当事者であれば、その問題によって大きな被害を被っているでしょうが、当事者だけでは、声を上げることはできても、それ以上のことを自分たちだけですることはできません。ましてや、その問題の当事者が議会に一人しかいないとしたら、なおのこと、非当事者の賛成や協力なくして、問題解決などありえません。

今回の件をきっかけに、相馬議員はこうした「当事者以外に語る資格なし」という態度を改めるべきです。

社会問題解決のために動いているあらゆる人、議員、活動家、執筆家などに「当事者以外にどう理解してもらうか。どう当事者性を持ってもらうか」という視点を持つことの重要性に気づいてほしいと思います。

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大阪を拠点に活動するNPO、OFFICEドーナツトークの田中氏とD×Pの今井氏をゲストに迎えた対談イベントです。こどもたちの貧困の背景に何があり、彼らが何を求めているのか、教育系NPOはどのようなサポートをしているのか、活動のポイントや課題、子どもたちの未来、日本の未来について発信していきます。

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