――噂で、唇にヒアルロン酸を打ちすぎると重みで鼻の下が伸びるってのも聞いたことがあるのですが、伸びちゃったら元も子もないので嫌です……!
稲見「僕は聞いたことがないですね(笑)。ヒアルロン酸の重量自体は大したことない重さなので、それは心配する必要はないと思いますよ」
――いきすぎたパンパン唇にしない限りは鼻の下が伸びる心配はないってことですね! 良かった! 唇パンパンの人って、たまにいますよね……? 見ていて心配になるような腫れあがった唇の……。
稲見「注入系の施術は、やりすぎ禁物なんですよね。明らかにやりすぎというところまで求めてしまう方は、メンタル的な問題が気になります。『少しでも減るのが嫌だ!』『気にしていたあの頃には戻りたくない!』という気持ちが強くなりすぎて、医師が止めてもずっとずっと入れ続けて、自分が不自然になっていることにも気づかないという感じですね」
――海外セレブではわりといらっしゃるなという印象なのですが、東京イセアクリニックに来院する一般人の方でも、くちびるお化けみたいになるまで求められることはありますか?
稲見「僕は、そこまでの方は見たことがないですね。唇ではなく、鼻に強いこだわりをお持ちの患者様はいらっしゃいました。『これ以上は止めたほうがいいですよ』と何度も申し上げましたが、他院で入れてしまったり」
――そんなに鼻の高さにこだわりがあるのであれば、いっそプロテーゼ入れちゃった方がいいじゃないですかね。
稲見「手術は怖いから、しないそうです」
――えぇぇぇぇ、でも注入系もリスクがゼロなわけじゃないですけどね……。まぁ、その人にはその人独自の考えがあるのですね。話が戻るのですが、私はどれぐらいの量のヒアルロン酸を注入するのが良いと思いますか? 多めに入れてガラッと雰囲気を変えてみるのも私的には有りかと思うのですが。
稲見「以前も言いましたが、僕はやりすぎるのが好きではないので、一度軽く入れてみて足りなければ足すっていう方法がいいと思いますよ。入れ過ぎても、少し経てば吸収されて少なくなっていくので、馴染んできた頃に好きな厚さになるわけですが、馴染むまでの間は違和感を抱えることになります。悩む時期がない方がいいと思うんです。特に、唇にヒアルロン酸を打つのが初めてということなので、一気に多い量を入れることはお勧めしません」
――慎重派! そうします。上唇に注入するって事は下唇にも注入した方が良いんですよね? バランス的に。
稲見「そうですね。優先順位を言えば上からなので、上を入れてみて、バランスを見ながら下にも入れましょう。注入して、鏡を見ていただき確認してもらいますので、確認しながらすすめていきましょう」
――そんなにすぐ、入れたそばから効果が分かるものなんですね。
稲見「ヒアルロン酸は分かりますよ。ボトックスは分からないですが」
――口角にヒアルロン酸を打ってアヒル口にする施術もありますよね? それも興味はあるのですが、どういう原理でそうなるのかが不明で……。
稲見「理屈だけで言うと、上唇の山と口角の間の上の皮膚に注入して、そこを膨らませるということなんです。そうなると上唇がぷくっとして、自然とアヒル口のように口角が上がって見えるんです」
――はぁ~~そういう仕組みだったのですか! アヒル口が流行った時期、数年前にありましたよね!?
稲見「そうですね、その頃はアヒル口にしたい患者様は大勢いましたね。今は一時期よりは減りました」
――稲見先生的にはアヒル口にするのはオススメとか、あんまりとか、ありますか?
稲見「ないです、その方がやりたいのであれば、いいと思いますし。可愛らしい感じになると思いますよ」
――じゃ、じゃあぁ……私もアヒル口にするためのヒアルロン酸も打ちたいです……!!!!!!!!!!!!!!!!!
~次回、施術体験編へと続く~