向井理と五郎丸歩に靖国参拝をせがむ「おめざ女子」とは

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「五郎丸選手には向井理さんと、靖国神社を参拝して欲しい。靖国神社に参拝する女性もものすごく増えると思う。『五郎丸靖国神社』企画をぜひ(笑)」

せいろん女子会・佐々木さん/「正論」(2016年4月号)

 「せいろん女子会」に参加しているのは20~30代の女性たちで、今回が連載第2回目。初回の「気づいていますか? あなたが『保守オヤジ』です」は反響が大きかったようで、編集長もご満悦の様子だ。編集後記では、左派系ネットメディアで取り上げられたことに触れ、「参加した女性たちの思いとはかなりズレた取り上げ方なのですが、左派の方々にも幣誌を読んでいただけるのなら、企画として大成功」とのこと。同誌の記事の書体は基本的に明朝体なのだが、この連載ページだけ丸ゴシック体で印字されており、これならば「本当に女性が書いた文章」と分かるとの配慮なのだろうか。うまい言葉が見つからないので、くだけた言い方になるが、こういうの、超ダサイ。

 第2回のタイトルは「出でよ、『おめざ女子』」。この議論は最終的に、先に引用したように、ラグビー選手の五郎丸歩や、テレビドラマ版『永遠の0』で特攻隊員を演じた向井理のような人が靖国参拝を促してくれればいいのに、という展開にいたるのだが、おおよそは「おめざ女子」について語られる。で、「おめざ女子」とは何か。

 「保守系女子」という呼び名は抵抗があるので、別の名前がいいと話し合い始める彼女たち。「山登りが好きな『山ガール』風にいうと、保守系女子ではなく、『おめざ女子』かな。『平和』だけを言っていればいいというお花畑思考や反日的な歴史の見方から目覚めた、という意味」だという。

 座談会が進むにつれて、「みなさん、『おめざ』になってから何が変わりましたか?」などと勝手に「おめざ」が定着していくのだが、そのうちに、自分たちと考えの合わない、「おめざ」になれない人のことを「百均で売ってる中国製品のような人間」などと形容し始める。こういう低俗な形容を使うようになるくらいならば、目覚めずにお花畑思考のままでいようと心に誓うわけだが、つまりは彼女たち、日頃の保守オヤジの論調をただただ薄めているだけなのだった。

 第1回で男性読者から「これって自分の事でしょうか(汗)」などといくつもの反応が寄せられたことを受けて、「『正論』を読んでる男性って、素直というか可愛いというか、日本男児らしく女性に弱いと知って、ホッとしました」との弁。これは、この座談会の司会を務めている女性ジャーナリスト・三荻祥氏の発言。こうして、おめざ女子は、保守オヤジの上機嫌を保つ。

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