向井理と五郎丸歩に靖国参拝をせがむ「おめざ女子」とは

【この記事のキーワード】

「(三浦瑠麗さんは)クールビューティーだから登場いただいているわけではありません!」
「ヨダレ出てるんですけど…。」

「メディア裏通信簿」[編集者]と[女史]の対話/「正論」(2016年4月号)

 保守オヤジに警鐘を鳴らすかと思いきや、やっぱり鳴らしてくれなかった「おめざ女子」座談会からわずか30ページ後に掲載されているのが、匿名座談会連載「メディア裏通信簿」。保守オヤジ達が、意気揚々と語る。朝日新聞で瀬戸内寂聴との座談会を行なったSEALDsの女性陣を指して、「(朝日新聞は)左翼の若い女性看板として論壇デビューさせようとしてんじゃないか。あざといねー」と漏らす。

 あっちはSEALDs頼みだが、産経新聞や正論には若く美しい国際政治学者の三浦瑠麗さんがいる、との指摘をするなかで、上記のような「ヨダレ発言」につながっていく。セクハラだと声を荒げることもできるのだが、その前に、セクハラギャグの病的な古めかしさにクラクラする。

 国会議員の育休を提唱した宮崎謙介議員は、妻の出産前に女性を家に連れ込んだことが発覚して、議員辞職を余儀なくされた。辞職にまで追い込まれたのは、甘利大臣の不祥事をうやむやにし終えて一息ついていたところに、当選回数2回の若手議員が起こした粗相を、党の中枢がわざわざ守る気になれなかったからだろう。

 育休の論議と彼の粗相を別にして考えなければならないと、いくつものメディアや論客が慎重に諭していたが、やっぱり保守オヤジには届かなかった。このようにある。「それ(著者注:国会議員)が育休をとりたいというのは、そもそも甘いね。自営業のラーメン屋が店を休んだら、その分、売り上げが減って客も逃げるんだぜ。国会議員が何を言っているんだ」と、男性育休不要論が雑に息を吹き返してしまう。冒頭で議論した平沢議員が、自分の言動を未だに何が悪かったのか理解できずにいるのは、クールビューティーにヨダレを垂らすような対話が日々繰り返される場に身を置いていらっしゃるからなのだろう。

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