「『産まなきゃよかった』と思うことある」母親たちは“最低”? 根強い母性神話を痛感

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 様々な現状を見聞きしたうえで、坂上は「究極の質問なんですけど、一瞬でも『産まなきゃよかった』と思うことありますか?」と質問。ブラマヨ小杉の合図で母親たちは手元のトータライザーボタンを押し、8人中4人は「YES」だった。さすがに茶化すような空気はまったくなく、ゲストの中で唯一“母親”である立場の土屋アンナがコメントを振られた。「それぞれだから」とアンナが濁すと、坂上は「でも瞬間だよね」と助け舟を出し、次のようにまとめた。

「なんでこんな質問したかっていうと、やっぱ現実だと思うんだよね、これが。これをどう考えていただくかってこと」
「ずっと前からこの問題は取り上げられていて、でも解決しなくて不満に思っていた」
「あのブログがものすごくいいきっかけになっちゃったんだなと思うわけ。だったらきっかけなんだから、徹底的にやってもらいたい」
「夏の選挙に合わせて(政治家は)うまいこと言ってる。でも僕らもそう騙されないでしょうもう」
「この4人っていう数字が、一瞬間でもいいからゼロになるようなことを、国を司る方々がやってくだされば、こういう声っていうのもどんどん減っていくんじゃないの」

 坂上の真剣な言葉に、頷く出演者たち。野々村真が「僕も子を持つ父親で」「待機している時間を、子供と一緒に過ごせる貴重な時間だとポジティブに捉えては」と口を挟むも、坂上は「まこちゃん、そうじゃない。経済状況はまちまちだから。そりゃ今日スタジオに来てくれた人たちだって出来れば穏やかに子育てしたいさ」と冷静であった。

母性本能でやれたら苦労しない

 しかしこの「産まなきゃよかったと思う瞬間、ある」という部分だけが、番組を視聴していなかった人々からも注目されており、ネット上で「最低」「引いた」「母親失格!」といったコメントが次々に投稿されている。

「子育てなんて大変で当然。甘ったれるな」
「同じ母親としてショック」
「自分のお母さんが思ってたらかなりつらいな」

 一方で「一瞬くらい、そう思うことあってもおかしくない」と擁護する声もあるが、とはいえおおむね「しんどくて『独身だったら自由に眠れるのに』等思う瞬間はあるけど、子供のことは愛してるし産まなきゃよかったなんて思わない!」といった具合で、やっぱり「母親は無条件に子供を愛しているはず」という前提のもとで議論されている。

 確かに親権者が子供に愛情を持てず、世話を放棄すれば子は死んでしまうのだから、母親はとにもかくにも出産後から懸命に子の面倒をみる。だがそれが全部、無償の愛からきているかと言われると、違うのではないかと筆者は思う。しかも、母親からのたっぷり滴る愛情を受けていない(と判定される)子供には「かわいそう!」の同情攻撃までかけられるのだから、こんなの当の子供にとっては「逆にかわいそう」でしかない。また、“お母さんは子供を愛するのが普通”という一見当たり前のような言葉でも、母親規範として広く浸透してしまうと、“他のお母さんたちみたいに子供を愛せない”と悩む母親がそれをどこにも相談できず、家庭内に深刻な問題を抱えてしまうことになりかねない。

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