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【連れ子虐待・自殺教唆事件】連れ子虐待の男「主夫として家事をこなし、元妻の連れ子をしつけていた」という主張

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 話は、事件前日の13時過ぎ、由衣翔くんに暴力を振るった場面に移る。

村「まず立ってるところを、お腹か胸、右足で前蹴りのように蹴りました。反動で由衣翔も後ろに倒れ、ちょうどそこに窓があって、お尻か腰をぶつけて(窓ガラスを)割ってしまった。右肩を、右手でつかんで立たせて、左拳で顔面を、立て続けに左、右、左って感じで顔面殴りました」
弁「どうして暴力を?」
村「家にクーラーが1台しかない。由衣翔の部屋にはついてない。冷気を効率よく回すために、廊下にふすまをおいてしきりにして送風してたんですが、由衣翔がトイレに行く時外して元に戻さなかった。2回目も同じように……」
弁「どうして暴力に?」
村「1回目は忘れたんだろうと黙って直しましたが、2回目も同じようにした。カチンと来て殴ってしまった。『ふすま、なんで戻さないんだよ』と。ガラスが割れたので畳のところ、危ないからベッド上がって、と言って、破片とか掃除しました」
弁「由衣翔くんに対しては?」
村「………掃除が終わった後、食事をして、一緒にダイニングキッチンで食べました」
弁「由衣翔くんの怪我は?」
村「顔面が腫れてしまったので、湿布貼ったり、アイスノン渡して冷やすように言いました」
弁「会話は?」
村「そのときの会話ぐらいしかしてないです」

 由衣翔くんが、ふすまを元に戻さないことを2度繰り返したことが暴力の発端だったという。窓ガラスが割れるほどの力で蹴ったようだ。そして18時頃、帰宅したAさんが由衣翔くんに暴力を振るう。前回公判でAさんが述べたとおり、これには村山からさらに由衣翔くんが怒られないようにというAさんの思惑があったというが、村山はこの状況説明の段になると一段と饒舌になり、もう止まらなかった。こんな具合にだ。

村「まず帰ってきていきなり、由衣翔の部屋に入って行った。『お前降りてこい』と」
弁「あなたは?」
村「玄関で……はじめは弟がこの辺にいて入ってきたので私は……手離れてこう入ってきたので私が立って、弟にいつもテレビを見せますが……(ぶつぶつとよく分からない説明をする)。

 私は弟にテレビをみせるため、ここにあるんですが(図面をさしながら)私のいた場所から、リモコンを操作して、子ども番組をつけていました。すると由衣翔の部屋から怒鳴り声が聞こえてきました。まず第一声が『てめえ、降りてこい』。降りてきた時点で妻が『てめえ、勝手に下でいらんことやってんじゃねえよ』と言ってばきばきっと音が、肉と肉がぶつかるような音、殴ってるなと慌てて二人の元へ行くと、妻が由衣翔の左腕を右手で殴ってました。上腕側わん部(?)、由衣翔が妻に対して半身の姿勢になってたので……そこを殴ってました。腕を2~3発殴ってるのをみて『何やってんだよ』と妻の腕をつかんで自分のほうに引き寄せました。私は妻の背後にいました。

 右肩を持って、そのあと自分の方に引っ張って居間に連れて行こうとしましたが、妻は離れ際に左手の拳で、由衣翔の胸、顔面、1発ずつ殴ってる。そのとき後ろから弟が殺伐とした雰囲気を感じたのか、泣いて抱きついてきたので、妻と、由衣翔の部屋を出て6畳和室に行きました。私に殴られても由衣翔は泣かないようになってましたが、珍しく、由衣翔は涙をポロポロ流して泣いていました。やっぱり辛かったってのもあるだろうと思うし、由衣翔じゃないから分からないですけど、辛いってのあったと思います。

 由衣翔のこと殴ってる私が言うのもなんですが、なんでお前、やるんだ、と。このとき妻が由衣翔のことを叱る理由が見当たらなかったのでなんで殴るのか疑問に感じました。(6畳和室では)何でなんだよ、と話しましたが、弟はわんわん泣いて、こんな生活いやだ、頼むから離婚してくれと言いました。妻は半ギレで『離婚するぐらいだったら由衣翔を捨てる』とハッキリ言いました!私は弟をなだめながらダイニングキッチンのほうへ行き、弟の食事を作ろうと……ウナギはまだ早いかなと思いレトルトのアンパンマンカレーをごはんにかけて……その後はダイニングキッチンの換気扇の下でタバコを吸いました。ごはんが出来たから取りにきて、と妻に言うと、取りにきた時『由衣翔に、24時間以内に死んでくれというのはやめてくれ』と言いました。離婚を承諾させようと言う思いで、妻にとって由衣翔は大切な存在で弱みであるからそこをつつけばいいと思ったんで」

弁「由衣翔くんは?」
村「台所からは見えないんですが多分ベッドの上にいたと思います」
弁「由衣翔くんにそれは聞こえていた?」
村「わたしは由衣翔じゃないので分からないですが換気扇もついていたのでよく分からない。何とも言えないです」
弁「奥さんは弟にごはんを食べさせていたんですよね。他の家族のごはんは?」
村「前々からこの日はメニューが決まっていて、土用の丑の日なので妻と由衣翔の分はうな丼として作って、シジミ汁を作りました」
弁「あなたは食べた?」
村「食べませんでした。ウナギ小さいっていうか由衣翔が好物なので、自分の分も食わせてあげたいなと思って」

 聞けば聞くほどよく分からなくなる演説である。結局、肝心の『24時間以内に死ね』発言は、村山によればAさんの口から出てきたかのようにも聞こえるが判然としない。その他についても詳細に説明しているようでいて、非常に分かりづらい。とにかく、いかなる理由であろうと帰宅後のAさんが由衣翔くんに暴力を振るったことは、村山にとって極めて重要なことではあるようだ。寝る前のことについても相変わらず饒舌に続ける。

村「大体子供が寝るのが22時ごろ。由衣翔がトイレに行く時、私が『何か言いたいことあるか』と声をかけました。由衣翔は『また皆と一緒に飯食いたいです』と言った。私は何も言えず妻に『由衣翔が何か言ってるよ』と言いました。すると妻が由衣翔の元に近づき『お前が一緒にメシ食える資格なんかねえだろ、生きてるだけでもありがたいと思え、さっさとトイレ行って寝ろよ』と。また由衣翔も何かしら、いきなり泣き出してトイレに向かいました。そのときすれ違いざまに廊下で妻が由衣翔のお尻か腰を軽く蹴ってました」
弁「29日にあなたが暴力を振るった際に、由衣翔くんが死ぬと感じました?」
村「感じなかったです」
弁「奥さんが暴力を振るっているときは?」
村「ただ、由衣翔が涙を流していたんで、精神的……キツいのかなというのは見受けられました。ただ自殺、そのときは考えなかったように思います」

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