【連れ子虐待・自殺教唆事件】妻の連れ子を自殺に追い込いんだ男に科された刑は、懲役6年

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 村山は自ら由衣翔くんを手にかけたわけではなくあくまでも自殺するよう仕向けたという行為について罪に問われていたので、当然ながら殺人罪よりははるかに軽い刑となっている。未決勾留日数が長いため、刑期は正味5年ちょっと。出所の日は案外近い。被告人質問で村山は、出所後に資格を活かした仕事を探したいと述べていたが、前刑出所後にAさんとの婚姻中は前科があることで就職が叶わなかったとも語っていたので、今度出所したときも似たような困難にぶつかることだろう。内妻と実子が出所後の生活をともにする可能性があるが、村山の持つ暴力性が服役で改善するとは思えない。出所後の村山とかかわることで、Aさんや由衣翔くんのように苦しめられる人間が出て来ないことを祈るばかりだ。

 村山は元妻Aさんに暴力を振るい、威圧的な暴言を繰り返して萎縮させ、連れ子である由衣翔くんにはさらに強力な暴力を振るい続け、自由を封じ込めた。Aさんは村山と出会ってわずか数カ月で生活をともにするようになったので、当初は村山の並外れたモラハラ暴力気質や暴力性に気付かなかったのかもしれない。しかし、いくら好きになった男とはいえども、自身の生活、そして息子の自由や安全が脅かされているのであるから、この生活を続けてはいけなかった。パート勤務の際は、村山との間にもうけた次男を実家に預けていたのであるから、実家が一時的な避難場所になりえたはずだ。なぜ、そうしなかったのか? やはりそれだけが解せない。自分が仕事に出ている時、息子が女装させられている写真が送られてきたり、殴られたとおぼしき痣のある顔の写真が送られてきたとしたら、平常心を保てないどころか即刻男との別れを考える。バタードウーマンというほどに村山に従順な様子もさほど見られなかったので、Aさんの判断力は鈍ってはいなかったように思える。Aさんもまた、村山との生活で抱えるストレスを、息子にぶつけていたのだろうか。結局、由衣翔くんは自殺した。

 地獄のような日々を余儀なくされ、死を選んだ由衣翔くん。気の毒という言葉では到底足りない。実親であるAさんが息子を連れて村山のもとから逃げるべきだったと思うが、これも想像力を欠いた部外者の視点に過ぎないのだろうか。

(高橋ユキ)

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