クレジットカードに潜む天使と悪魔 キャッシュレス時代を生き延びる3つの「ダメ・ゼッタイ」

【この記事のキーワード】

そのカードの重み、わかっていますか?

今さらですが、そもそも「クレジット」とは何なのでしょうか?

Creditの直訳は、「信用、信頼」。とても重い言葉です。あなたのお財布にはこの「信用、信頼」が収められることになるわけです。いったん、この重さを受け取りましょう。またCreditという言葉には、「信用貸し」という意味合いも含まれるようです。そうです、クレジットとは立派な「借金」なんですね。このことをまず自覚しましょう。

クレジットカードの仕組みは、商品やサービスを買った代金をクレジット会社が「立て替えて」払ってくれて約束の日に預金口座から引き落とされる、というものです。

赤の他人が「あなたを信頼して立て替えておきますね」と優しく言ってくれているわけです。決して軽いものではありません。

あなたがクレジット会社からの信頼をきちんと受けとめ、約束の日までに口座に十分な額を準備し、無事に引き落とされれば、クレジット会社が金額に応じた「ポイント」をあなたにプレゼントします。このポイントは現金のような効果を持つので、現金よりもカードを使った方が魅力的という言い方もできます。頻繁に利用するお店や通販サービス、航空会社などが発行しているクレジットカードを作ってポイントを上手に使えば、現金よりお得になることは間違いありません。

クレジットカードの「ダメ・ゼッタイ」

クレジットカードには危険がいっぱいです。クレジットカード推しの私ですが、ここからは皆さんを激烈に脅していきます。クレジットカードと上手に付き合うためには必要な知識ですから、怖がらずに受け止めてください。

・その年会費は無駄じゃない?

まず、年会費を確認しましょう。定番の航空会社が発行しているカードには年会費がかかります。出張などで飛行機を多く利用するわけでもないのに航空会社のカードを持っていて、マイルを貯めては無駄遣いの一人旅に出かけ、後でカードの支払い地獄で苦しんでいる方はいませんか?

というわけで、最初に年会費の有無、そしてその額を確認してください。年会費無料を売りにしているカードも多くあるので利用頻度の高いお店や通販サイトで発行しているカードを検討してみてくださいね。

・分割払いとキャッシングには危険がいっぱい

3回払い以上、リボ払いは「ダメ。ゼッタイ」と本気で思っています。この払い方を利用した時点でクレジットカードのお得度はゼロ。単にお金が無いのに欲望に負けた人間の可能性が大です。

「あなたを信頼して立て替えておきますね」と優しく言ってくれていたクレジット会社はこれらの払い方をした時点で、既にあなたを疑っています。1回払いでも、立て替えてくれた日から口座引き落としの日まで最大2カ月ほども待ってくれているのに、それを3回だのなんだの言われたら、立て替えた側からしたら「冗談じゃない!」と思いませんか? ましてや、リボ払いなんて、いつまで返済を待たせるのか本人も分かっていませんよね。クレジット会社も手数料を取らないとやっていられません。

その手数料たるや、10~18%。ピンと来ない場合は消費税を浮かべましょう。消費税が8%から10%に2%上がるかどうかで日本中が大騒ぎになっていますよね。そんな中10~18%の手数料を払ってまでクレジットカードで買い物をする感覚ってどう思いますか? ……考えればもうわかりますよね。

キャッシングまで行くと、治療が必要な病気です。もしも、財政状況がギリギリの方がいたら、ここに手を出す手前で何とか死守してほしいと思います。キャッシングはあまりにも純粋な「借金」です。利用してしまった方は次なる「借金」になりがちな「カードローン」に繋がってしまう可能性が高くなります。借金返済のための借金では何の解決にもなりません。

多くは語りたくありませんが、お金が原因で命を絶つ人もいらっしゃいます。その入り口になってしまうのがキャッシングと言っても言い過ぎではないでしょう。クレジットカードのキャッシングを利用する状態というのは、ご自身はお気づきではないかもしれませんが、何かしらの特別な事情を抱えているということです。そしてそれは多くの場合、もはやカード1枚のキャッシングでは解決できない事情だと思われますので、抜本的な整理が必要です。

キャッシングやカードローンの金額が増えていくと、少しずつ心を病んでしまう方も多くいらっしゃいます。一生懸命働いてせっせと返していくのが基本ですが、家族への相談、事情によっては生活保護の検討、司法書士や弁護士への借金整理の依頼など、生きていくために早期にアクションを起こすことも大切です。

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