内見後5分でマンション購入を決意!? ホテルライクな生活を望んだ独身女性がその物件に惹かれた理由

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「女ひとり、家を買う。」Photo by Amanda B from Flickr

「女ひとり、家を買う。」Photo by Amanda B from Flickr

 部屋にも相性ってありますよね。筆者は不動産レポートの仕事で数えきれないほどマンションの内見をしているのですが、エントランスに入った瞬間に、自分にしっくりくるマンションと合わないマンションが分かるような気がします。

 今回はたまたま出合ったマンションにインスピレーションを感じて、内見1回、時間にしてわずか5分で購入を決めてしまった女性にインタビューしました。しかも彼女は現在、転職によって住まいを離れているのだそう。それにも関わらず、マンションを売るつもりはまったくなく、貸すことも気が進まないといいます。一体なぜなのでしょうか。

研究職の神田さん(36歳)の場合

【神田さん&お部屋のプロフィール】
神田さん:研究職。独身。静岡出身で2年前、東京に不動産を購入。年収は非公開。東京で勤務している頃に不動産を購入したが、最近転職して職場が静岡に。現在は実家の静岡で両親と妹と共に暮らしている。

所在地:世田谷区 小田急線経堂駅徒歩5分
専有面積:約40㎡
築年数:40年(購入時)
間取り:2DK(5帖のLDK、6帖のベッドルーム、5帖の洋室、バス、トイレ)
価格:2500万円(リフォーム費用込み)
管理費:1万5,000円
修繕積立:1万円
月々のローン返済:月々10万円 15年ローン

ーーこのマンションの他には、物件をまったく見なかったのですか。

神田「インターネットで情報は見ていましたが、内見したのは買ったマンションだけです。当時は仕事がめちゃくちゃに忙しくて、1週間家に帰れず、お風呂にも入れないような日々でした。本当に買うつもりも、あちこち物件を見てまわるような余裕もなく、たまたま奇跡的にタイミングが合って散歩がてら内見に行ったマンションを、購入することになりました」

ーーそこまで忙しいのに、なぜ家を購入したいと思ったのでしょうか。大きな買い物を時間的余裕がないときに決めるのは、怖くなかったですか?

神田「当時、仕事の関係で1カ月ほどホテル暮らしを経験したんです。それがとても快適で、仕事もはかどりました。それから、ホテルライクなマンションに暮らしたいという気持ちが高まって、ちょっと物件を見ていたら、たまたまそのマンションがヒットして。ところが、資料請求をしたらすでに売れてしまっていました。当時の段階では、ただ夢見ていただけだったこともあり忘れていたんですが、2、3カ月後に連絡が来て、『購入予定だった人のローンの審査が通らなかったので、今なら買えますが見に来ますか?』と。なにしろ忙しかったですし、家を買うことにそこまで真剣ではなかったのでスルーしようとも思ったのですが、たまたま私の仕事のスキマ時間とタイミングが合ったのと、職場から近かったこともあって、ふらりと内見に行ってみたんです」

ーーそこで、5分で購入を決めてしまったと。

神田「そうなんです。『ちょっと考えてみますね』と言ったら、その場で不動産屋さんに電話がかかって来て、電話が終わると、その人が言ったんです。『今の電話は、このマンションを購入希望している方からです。どうします? もう、売れちゃいますよ』と……」

ーーえええ! それは……ダマされてないですか? そんなにタイミングよく内見の電話が来ますかね。

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