「ダメよ~、ダメダメ」から2年半、日本エレキテル連合が目指す王道ではない道

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2014年の初めに流星のごとくあらわれ、お茶の間の人気者となった日本エレキテル連合。ブレイクのきっかけとなった「ダメよ~、ダメダメ」は、「新語・流行語大賞」の年間大賞を獲得している。あれからおよそ2年半、意外な形で再び日本エレキテル連合が注目された。きっかけは中野聡子さんが連載している東京新聞でのコラムの「最後に残るもの」という記事。「あのブームは神様がくれた奇跡みたいなもので、しかもそれを自ら放棄したのだから仕方のないことなのです」と記されているコラムには、いまだ自分たちの可能性を信じてくれているマネージャーへの感謝がつづられており、SNS上で共感の声が多数寄せられていた。

実は、いまでもコンスタントに開かれている日本エレキテル連合の単独ライブには、多くのお客さんで賑わっている。なぜ神様がくれた奇跡を、「自ら放棄した」のか。そしていま何を目指してライブを続けているのか。日本エレキテル連合の中野聡子さんと橋本小雪さんにお話を伺った。(聞き手/西森路代)

急上昇から急降下して、いまはマイナス

――実は2014年の1月日本エレキテル連合さんが大ブレイクする直前にサイゾー本誌でインタビューしたことがあります。それから怒涛の二年半余りを過ごしたんじゃないかと思うんですが。

中野:忙しすぎてよく覚えてないんですよ。

――朱美ちゃんは、ブレイクするようなネタじゃなかったと思っていると聞きました。

中野:そうなんです。いまだに自分で分析しても、なんで世間で受けたのかわからなくて。あの頃、お正月にいくつかのネタ番組に出たんですけど、いろんなことができるのを見せたくて毎回全部違うネタで出てみたら、朱美ちゃんのインパクトがすごくて、他のキャラが全部朱美ちゃんに負けちゃったんです。

――朱美ちゃん以外のネタで受けていたら、じわじわと人気が出て、今とはまたちょっと違うことになってたかもしれないですよね。忙しい時期を超えて、今はどういう状態なんですか?

中野:今はボコボコにされてる感じです。ゼロのところから急に忙しくなって、もう一回ゼロ……どころかマイナスになっちゃって。

橋本:知らない人から厳しい言葉をかけられたり。

――それはどんな……?

橋本:キャンペーンで参加したイベントとかラジオ番組とかで……。

中野:一発屋としていじられたり。でも、チヤホヤされていたときは誰も何も言ってくれなかったから、人の痛みはわかるようになりましたね。

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