杉山 全然ありますよ。「あなたと別れるから新しい奥さん探します!」って妻に宣言して出て行ったこともあるし。そんなこと言うのも格好悪いと思いましたけどね。すっごく、すっごく極端な言い方しますけど、家庭をうまく回すために、不倫が必要な人もいるのかもしれないですよ。男だけじゃなくて女だってそう。主婦(主夫)業をしていると家の中では常に誰かをサポートしていく係になる。それが続けば誰だって疲れたって言いたくなるでしょう。
――癒しを求める?
杉山 こういう仕事をしているから不倫をしている人の話を聞くこともままありますけど、そういう話を聞いて感じるのは、別に恋愛をしているわけではなく、先方も含め、お互いの利害とタイミングが一致した時に、って感じだったりするのかなぁって。もちろん肯定はしないし、やってはいけないことだと思いますけど、理解ができないわけじゃない。よく、そういう男に対して「風俗に行けばいい」って意見を聞いたりもするけど、そういうことじゃないんだと思いますよ。もっと精神的な癒しを求めているんだろうし、風俗に行って愚痴を聞いてもらうよりも同じ境遇の、つまりダブル不倫的な状況で、それぞれの家庭の愚痴を吐き出してわかってもらいあって癒されて、というのがあるんだろうな。
――そういう場を持つことで、家庭にまた帰って行けるというか。あるのかもしれないですね。杉山さんは「放送作家」、「兼業主夫」、バー“cero”の「経営者」として、めまぐるしい毎日ですが……今、一番大変に思うことはありますか?
杉山 夕食作り! 長女のバレエレッスンに出掛ける時間に合わせて、16時から17時半の間になるべく炭水化物とかとかエネルギーになるものを食べさせて送り出し、そのあと次女を連れて妻が帰宅するのでそこで夕食、さらにレッスンから帰宅した長女に栄養バランスを考えて無駄に太ったりしないような軽いものを用意して。妻も妻で、糖尿家系なことを気にしているので、和食で塩分を抑えるとか考慮して夕食の献立を毎日やってます。簡単なもの、丼とかパスタとかにできないからけっこう面倒くさいんですよ、今(笑)。
――恐れ入りました……。もう、今の杉山さんの中には「離婚」という言葉を考える暇はない?
杉山 あれだけ離婚を検討した時期があっても、すぐ別れる、とならなかったのは、やっぱり子供と離れたくなかったからですが、長女も大きくなった今となっては、離婚したとしても、お互いにどこにいても、親と子が人間同士で成立する関係だと思うんですよ。だから、どっちでもいいやって思いながらも、「俺がいなくなったら、この家が崩壊してしまう!」と思うから、離れられないかなぁ。
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